ポスティングに使用する広告は、たとえ同じデザイン、同じ大きさであっても、使用する紙の種類によって受け手に与える印象が大きく変わります。以前の記事では、ポスティングに最適な用紙の大きさと厚さについて取り上げました。
ポスティングに使用する用紙の厚さについて、広告のサイズの選び方とポスティングに最適な用紙サイズについて、それぞれ詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
この記事では、広告に使用する紙の種類と、商品・サービス別に最適な用紙についてまとめました。あわせて、用紙のサイズが配布価格にどう関わってくるか、そして現場で見えてくる選び方の注意点まで踏み込んで解説します。紙選びは広告の第一印象を左右する重要な工程であり、デザインや文章と同じくらい効果に直結します。
一般的な用紙の種類7選
印刷用紙にはたくさんの種類がありますが、まずは広告物によく使われている代表的な7種類の特徴を押さえておきましょう。
コート紙
コート紙は主にポスターやパンフレットなど、写真をたくさん使用する印刷物に使用されます。特殊な薬品を表面に塗布しているため用紙自体に光沢があり、色の表現力に優れていることが特徴です。
上質紙(普通紙)
上質紙は主にコピー用紙やノートに使用されている紙のことです。写真や画像を印刷すると他の用紙に比べ色がくすんだ印象を与えます。
マット紙
マット紙は高級感を与える美術館やカタログなどに使用されていることが多い用紙です。表面にマット系の塗料が塗布されているので、触るとサラサラしていて光沢感を抑えた質感になっています。
マットポスト紙
マットポスト紙は、厚みがあるためマット紙より強度が強いことが特徴です。この強度を活かし、ポスターや名刺としても使用されています。
ケント紙
ケント紙はマットポスト紙と同じように、名刺に使用する用紙です。手書きがしやすく印鑑などもにじまず定着するので、病院の診察カードや、学校で使用する保護者カードなどにも使用されています。
アートポスト紙
アートポスト紙はポストカードやDMに使用されている用紙です。適度な厚みがあり光沢性にも優れているので、写真の表現力を高めることができます。
クラフト紙
クラフト紙は、包装紙や紙箱に使用されている用紙です。用紙に漂白剤を使用していないため、紙本来の色をしており、小麦粉などの食品包装資材として活躍しています。
こうして並べてみると分かるとおり、それぞれの用紙は本来の用途に合わせて質感やコストが最適化されています。ポスティング広告に転用する際は、この7種類すべてが適しているわけではなく、投函後の扱われ方まで想像して選ぶ必要があります。
ポスティングにはこの用紙がオススメ3選
7種類の用紙のうち、実際にポスティング広告で使いやすいのはコート紙、マット紙、上質紙の3種類です。ケント紙やアートポスト紙は名刺やDMには向いていますが、大量配布を前提とするポスティングでは単価が上がりやすく、費用対効果の面で不向きなことが多いというのが現場の実感です。
コート紙
コート紙は写真が綺麗に印刷でき、また低コストで高品質な印刷が可能なことから、スーパーの広告、飲食店、キッズ向けの商品など色鮮やかな広告に最適です。商品写真の美味しさや楽しさを伝えたい業種ほど、コート紙の光沢感が効いてきます。
マット紙
マット紙はツヤがなく文字が読みやすい特性から、旅行案内やヘアサロンなどの広告に最適です。また、広告を読むお客様に落ち着いた印象を与えることができるので、高級感のあるサービスを提供している店舗様の宣伝に向いています。反射が少ないため、蛍光灯の下でも文字がすっと読める点も見逃せません。
上質紙(普通紙)
光沢紙やマット紙のように加工を施していないため印刷価格を抑えることが可能です。上質紙はパルプと呼ばれる繊維が目立つ用紙なのでナチュラル思考の業種に向いており、カフェや、家具などインテリア関係の広告に最適です。
チラシの印刷と紙質の選び方を工夫すれば、同じ予算でも仕上がりの印象を大きく変えることができます。紙の質感は業種のイメージそのものを代弁するため、デザインだけでなく紙選びにも同じだけの注意を払うことをおすすめします。
業種・目的から逆算する用紙選びの判断基準
用紙の特徴は分かっても、自社の広告にどれを選べばいいか迷う担当者の方は少なくありません。ここでは現場での判断基準をいくつか整理します。
- 写真の見栄えを最優先したいなら、光沢のあるコート紙。飲食・小売・美容業など「食欲」「清潔感」「華やかさ」を訴求したい業種に向きます。
- 信頼感や落ち着きを伝えたいなら、マット紙。医療・士業・不動産・高単価サービスなど、押しつけがましさを避けたい業種に向きます。
- コストを抑えつつ配布枚数を増やしたいなら、上質紙。定期的に配布するチラシや、広範囲に大量配布するキャンペーン告知に向きます。
また、配布する季節や天候も紙選びに影響します。梅雨や台風の時期は用紙が湿気を吸ってふやけやすく、薄い上質紙だと文字がにじんだりポストの中で他の郵便物と貼り付いたりすることがあります。雨天配布が想定される時期は、多少コストが上がってもコート紙やマットポスト紙など耐久性のある用紙を選ぶ判断も必要です。
書体やレイアウトとの相性も無視できません。ポスティング広告に最適な書体を選んでも、光沢の強い用紙に細い書体を載せると反射で読みにくくなることがあります。用紙とデザインは切り離さず、セットで検討するのが失敗しないコツです。
用紙のサイズと配布価格の関係
ポスティングの料金は主に一枚当たりの単価によって変動しますが、チラシなど広告物に使用する紙の種類やサイズも単価を決める要因の一つです。用紙選びの際は、印象だけでなくコストへの影響も踏まえておく必要があります。
ポスティングに用いられる用紙サイズの種類は幾つかありますが、主流になっているのはA3、A4、B5の三種類です。この三種類には、掲載できる情報が多すぎず少なすぎず、なおかつポストに投函しやすいというメリットがあります。
その中でもA4はチラシを折らずにポストへ投函できる最大サイズなので、手に取った瞬間に内容が目に入るほど見やすく、A版の中で最も選ばれている用紙サイズです。一般的なノートぐらいのサイズに必要な情報をしっかり載せることができ、ファイルや棚などにしまえる保管性の高さも選ばれている理由の一つでしょう。ただ、他社でも多く採用されているのがA4なので差別化を図ることが難しく、紙の厚さを変えるなど質感で違いをつけることも重要になります。
一方でB版はA版に比べて若干サイズが大きいことが特徴です。B版の中でもB5はチラシを折らずに投函できる最大サイズになっているので、受け取った人がチラシを手にした際に目に入る可能性が高いと言えます。なお、B4はチラシの中でも大きい部類であり、写真を多く載せることが可能なため他のチラシとの差別化が図れます。ただ、一般的なポストに投函する際には半分に折り曲げる必要があるので、ターゲットの読む順序や情報の伝え方には工夫が必要です。
実は業種やサービス内容によって用紙の適正サイズはある程度決まっています。チラシは目に止まって1秒で捨てられるか否かが決まってしまうので、見た瞬間にどのような内容か判断がしやすいA4もしくはB5がチラシの中では最も使われています。飲食店や宅配サービスの業種など、定期的に必要とされるサービス内容に多く使用されているサイズです。こうした業種ごとの傾向は、ポスティングが効果的な地域業種の記事でも詳しく紹介しています。
A5サイズは費用を抑えてターゲットに重要な情報をピンポイントで伝えたい時に使われるサイズです。主に個人店や広範囲にポスティングを考えている業種に最適でしょう。割引セールやキャンペーンなどの情報を絞って記載することで、ターゲットに有益な情報だと印象づける際にも効果的です。
A3サイズは数多くの品物や詳細な値段設定など、情報量が多い広告物に適したサイズです。主にスーパーや家電量販店の特売セールなどで使用されています。
ここまで三種類のサイズと相性のいい業種を紹介しましたが、ポスティングを委託する場合には運びやすい小さなサイズを選んだ方が価格は安くなる傾向にあります。用紙のサイズが大きくなればなるほど印刷や配布のコストは高額になり、逆に枚数が多くなれば一枚あたりの単価は安くなるためです。用紙の種類やサイズは、伝えたい情報量と予算のバランスで決めることをおすすめします。サイズと料金の関係についてさらに詳しく知りたい方はポスティング費用は用紙によって変わる?広告のサイズと特徴を解説もあわせてご覧ください。
用紙選びで起こりがちな失敗と注意点
紙の種類とサイズを決めても、現場では想定外の失敗が起きることがあります。ここでは実際によく相談を受ける注意点を整理します。
- 薄すぎる用紙は投函時に折れ・破れが起きやすい。ポストの投函口は思ったより狭く、薄い上質紙は角が折れたり、他の郵便物に紛れて見つけにくくなったりします。
- 厚みのある用紙は高級感が出る一方、印刷コストと配布コストの両方が上がります。配布部数が多いキャンペーンでは、厚さを上げるより枚数を増やす方が反響につながることもあります。
- 光沢の強い用紙は写真映えする反面、直射日光や照明の反射で文字が読みにくくなる場合があります。ポストの近くが明るい住宅では特に注意が必要です。
- 配布エリアや配布方法によっても最適な用紙は変わります。たとえば戸建てが中心のエリアと集合住宅のポストが中心のエリアでは、投函のしやすさの基準が異なります。小商圏マーケティングに最適なエリア分析方法を踏まえて用紙を検討すると、無駄なコストを抑えやすくなります。
また、配布部数と反響率のバランスも見落とされがちなポイントです。用紙のグレードを上げるほど反響が伸びるとは限らず、部数の最適な決め方とポスティング効果と反響率の関係を踏まえて、紙のコストと配布枚数のどちらに予算を割くかを決めることが大切です。用紙選びは単体で完結する判断ではなく、配布計画全体の一部として考えるのが、無駄なコストを避ける近道です。
まとめ
この記事では広告に使用する用紙の種類とどのような店舗に向いているか、さらに用紙サイズが配布価格に与える影響、そして現場で起こりがちな失敗の注意点までご紹介しました。
ポスティングに使用する用紙の特性を理解して、販売したい商品やサービスにピッタリの用紙とサイズを選ぶことが、広告効果を高める第一歩です。
ポスティング効果をより高めるために、株式会社ポスティングサービスでは広告のデザイン、用紙、配布方法や範囲までこだわったサービスを提供させていただいております。用紙の種類やサイズに関する疑問をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
