オンライン上で開示する電子チラシと、紙を配布するポスティングチラシでは、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。
広告を出すにあたって、インターネットで掲載する電子チラシにするか、用紙に印刷したポスティングチラシにするかで悩む事業者の方は少なくありません。この記事では、電子チラシの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説した上で、どちらを選ぶべきかの判断基準と、両方を組み合わせる具体的な方法までまとめます。ポスティングチラシと電子チラシ、どちらで宣伝するか判断する際の参考にしてください。
電子チラシとは
電子チラシは、Webチラシやデジタルチラシ、ネットチラシとも呼ばれ、パソコンやスマートフォンから閲覧できる、Web上に掲載されているチラシのことです。
現在はスマートフォンからの閲覧が多いですが、日本ではスマートフォンが普及していない2001年より、ネット上でチラシが閲覧できる「電子チラシ配信サービス」が始まっています。近隣店舗の電子チラシをネット上で好きなときに検索・閲覧できるようになっており、インターネットやスマートフォンの普及に伴って、広告そのもののデジタル化も進んできました。紙のチラシが江戸時代から地域の商売道具として使われてきたポスティングチラシの歴史と比べると、電子チラシはごく最近生まれた新しい広告手法だといえます。
電子チラシを利用している業種は多岐に渡ります。以下はあくまでその一部です。
- スーパー
- ホームセンター
- ドラッグストア
- 家電店
- ショッピングセンター
- 自動車販売店
- スポーツ用品店
- フィットネスサービス
- 不動産
- 旅行代理店
- 学習塾
- 金融
- 通販
ポスティングチラシなどの紙媒体は、配布されたチラシの情報しか得られないため、読み手にとって受動的な媒体になります。一方、電子チラシ配信サービスを利用することで、読み手は自分の気になるチラシの情報を能動的に取得することが可能になります。「能動的に探しに行く」という性質が、電子チラシの強みと弱みの両方につながっています。この性質をどう捉えるかが、後述する使い分けの判断基準の軸になります。
電子チラシのメリット
電子チラシにはオンラインならではの強みがあります。ここではその一部をご紹介します。
主婦層への訴求力の高さ
国内最大手の電子チラシサービスでは、利用者のほとんどが30〜50代の主婦となっています。電子チラシのユーザーはチラシを能動的に探しており、例えばスーパーへ買い物に行く場合、あらかじめ電子チラシを見て目当てのスーパーを決めることができます。電子チラシ配信サービスは主婦層への訴求力が高い反面、チラシを掲載していない店舗は、アプリ内にあるチラシを見て利用店舗を決めるユーザーから来店してもらえず、機会損失となります。
印刷や配布にかかるコストが不要
電子チラシの大きなメリットのひとつが、印刷代金がかからないことです。紙媒体であるポスティングチラシと比較すると、印刷費用や配布スタッフにかかる人件費が発生しないため、コスト削減につながります。あわせて、紙媒体のチラシは印刷した後に保管場所が必要になりますが、電子チラシはデータで管理するため保管場所が不要です。多種のチラシを扱いたい方にとって、在庫や保管の手間を省けるのも利点です。
オンラインでの購買誘導や情報の充実
電子チラシは、そのままオンラインで購買に誘導できる点も強みです。消費者が閲覧している電子チラシから、サイト内でそのまま購買につなげることが可能です。それに加えて、商品やサービスの口コミ、店舗の画像やメニュー表なども合わせて閲覧できるため、広告を見た消費者にとってはより詳しい情報を得られるというメリットがあります。
効果測定の容易さ
効果測定とは、広告を行った際に得られた結果を正確に評価することです。電子チラシ配信サービスでは、消費者や閲覧者のアクセス状況をすぐに確認できます。閲覧数に応じて費用が発生する従量課金制を採用しているサービスや、効果測定機能が付いているサービスもあり、広告を見た人数を計測する機能が実装されています。
閲覧人数以外にも、閲覧の滞在時間や閲覧数の多い時間帯、GPSやビーコンの取得が可能であれば実際の訪問の有無まで測定が可能です。このような詳細な測定によってチラシの効果や改善点を明確にできるため、どこを改善すれば良いのかを容易に見つけ出し、広告の質を改善することができます。
オウンドメディアへの送客の容易さ
多くの電子チラシアプリでは、チラシから直接オウンドメディア(自社のブログやWebサイトなど)にリンクを飛ばせます。もし自社でメディアを運営しているなら、電子チラシを活用してオウンドメディアの訪問数を増やす施策も可能です。
電子チラシのデメリット
多くのメリットがある電子チラシですが、デメリットも把握しておく必要があります。
利用者層が限られる
電子チラシは利用者層が主に30〜50代の女性に限られるため、ターゲットが当てはまる場合は効果的です。しかし、シニア世代や男性がターゲットに含まれる場合、読んでほしいターゲット層にリーチしにくく、電子チラシでの訴求は非効率になります。逆に、学生や若い単身層といった若年層に読まれるポスティングチラシを狙う場合も、電子チラシ単体では届きにくい層になります。
また、電子チラシは消費者がネットで検索しないと見ることができません。スマートフォンやパソコンといった電子端末を使用していない人には届かないため、電子機器を使い慣れていない高齢者や、紙媒体の広告を好む方には閲覧してもらえず、店舗や商品の認知度は上がりにくいといえます。電子チラシはネット上で有用な広告媒体ですが、ポスティングのような紙媒体のチラシの閲覧率には届いておらず、利用者の少ない層へのリーチは紙媒体の方が影響力があります。
特定の人物や地域に確実に届けられない
ポスティングチラシは紙媒体を直接ポストに投函するため、確実にその家に住んでいる住人が目にすることができます。一方、電子チラシは見てもらいたい人物や、特定の地域に住む消費者に確実に閲覧してもらうことは不可能です。狙ったエリアに確実にリーチしたい場合は、ポスティングチラシの方が向いています。新築の住宅への入居や店舗の商圏内など、地域を絞り込んで届けたい配布については、ポスティングの基礎知識もあわせて確認しておくと判断しやすくなります。
特徴が一目では分かりにくい
紙媒体のチラシであれば、一番見てほしいところを強調するだけで簡単に目線を誘導できます。しかし電子チラシの場合は、まず最初にユーザーが「拡大する」という作業から入るため、ユーザーの行動まで考えて強調できていなければ、見てほしい所を見てもらうことは難しくなります。加えて、電子チラシは画面に表示される性質上、用紙に印刷するチラシと比べて文字が小さく見づらいという点もあります。紙媒体ではポスティングチラシのレイアウトを工夫することで、開いた瞬間に一番伝えたい情報へ視線を誘導できるため、見やすさという観点では紙媒体のポスティングチラシの方が優れているといえるでしょう。
ポスティングチラシと電子チラシ、どちらを選ぶべきか
ここまでの内容を踏まえると、選び方の軸は「誰に、どのエリアで、どこまで確実に届けたいか」という点に集約されます。目的別の判断の目安は次の通りです。
| 目的・条件 | 向いている媒体 |
|---|---|
| 特定の商圏・エリアに確実に届けたい | ポスティングチラシ |
| 30〜50代の主婦層に能動的に見てもらいたい | 電子チラシ |
| 高齢者や電子機器を使い慣れていない層にも届けたい | ポスティングチラシ |
| 印刷や配布のコストを抑えたい | 電子チラシ |
| 閲覧数や滞在時間など細かく効果測定したい | 電子チラシ |
| 一目で伝わるデザインで印象づけたい | ポスティングチラシ |
この表はあくまで目安であり、実際には配布エリアの世帯構成や業種によって最適な組み合わせは変わります。迷った場合は、まず自社の商品・サービスが「誰に」「どのエリアで」求められているかを整理してから媒体を選ぶと判断しやすくなります。
ポスティングチラシと電子チラシを組み合わせる
電子チラシとポスティングチラシは、どちらか一方を選ぶだけでなく、組み合わせて使うことも可能です。紙媒体の広告にQRコードを掲載することで、ポスティング広告がそのままネットに直結し、電子広告の役割もカバーするようなチラシ作りができます。具体的には、チラシの目立つ位置にQRコードと「詳しくはWebで」といった短い誘導文を添え、読み取った先で商品の口コミや店舗の営業時間、予約フォームなど紙面に載せきれない情報を見せる構成が現実的です。ポスティング×デジタルチラシのように、紙とWebをつなげる工夫を取り入れる事業者も増えています。
QRコードを使う際は、リンク先のページがスマートフォンで見やすく表示されるか、読み取りに手間取らないコードの大きさになっているかを配布前に確認しておくことも忘れないようにしましょう。せっかく紙面で興味を持ってもらえても、遷移先が見づらければ離脱の原因になります。
ポスティングチラシは配布地域内であれば年代や性別に関係なく閲覧される一方、電子チラシは主に30〜50代の女性のネットユーザーに閲覧されるという違いがあり、これはマーケティング戦略に大きく関わってきます。狙ったエリアの住人に確実に届けたいのか、能動的にチラシを探している主婦層にリーチしたいのか、目的によって使い分ける、あるいは両方の強みを組み合わせることが効果的です。配布のボリュームやエリア設定によって費用感も変わってくるため、実際の予算感はポスティングの料金・配布プランを確認しながら検討するとよいでしょう。
まとめ
ここまで、ポスティングチラシと比較されることの多い電子チラシについて、特徴やメリット・デメリット、そして選び方の判断基準までご紹介しました。
電子チラシはコストを抑えられる、購買に直結しやすい、効果測定がしやすいなど多くの利点がありますが、利用者層が限られる、特定の人物や地域に確実に届けられないといった弱点もあります。反対にポスティングチラシは、配布地域内であれば年代や性別を問わず届けられる紙媒体としての強みがあります。それぞれの特性を理解した上で、チラシに掲載したい内容やターゲットの年齢層によって使い分けることで、より効果的な広告活動につながります。
株式会社ポスティングサービスでは、配布だけでなくデザインや印刷も一社で行っており、紙媒体の広告にQRコードを掲載してネットへ誘導するチラシ作りのご提案もしています。電子チラシかポスティングチラシ、どちらで宣伝しようかお悩みの際は、ぜひ一度ご相談ください。
