ポスティングとはチラシなどを住宅のポストに直接投函する広告方法です。
配布地域を細かく設定できるためターゲットを絞り込みやすく、比較的安い料金で始められることから、業種を問わず広く利用されています。詳しい仕組みはポスティングとは(基礎知識)でも紹介していますが、この記事では運用面での注意点に絞って解説します。
ただし、ポスティングは個人宅へ直接チラシを投函する広告手法である以上、やや苦情やクレームを受けやすい面があることも事実です。何も対策せずに配布を続けると、思わぬところで企業イメージを損なうことがあります。
そこで今回は、よくあるクレームの事例を紹介するとともに、その予防策と発生後の対応方法についても解説します。クレームが不安でポスティングに踏み出せない方も、ぜひ最後までご覧ください。
代表的なクレーム例
ポスティングのクレームは、発生する場面によって原因も対策も異なります。まずはどのような場面でクレームが起こりやすいのか、現場感覚に基づいて整理します。
・無理やりな投函による郵便物の汚れや破損
無理やりチラシを投函するなどして、すでに投函されている郵便物を傷付けてしまえばクレームになりかねません。すでに中身がいっぱいのポストにチラシを無理やり詰め込むこともチラシの汚損につながるだけでなく、住民に不快感を与えるため避けるべきです。
最悪の場合、無理やり投函したことで郵便物が破れてしまうだけでなく、ポスト自体を傷つけたり壊してしまうおそれもあります。こうなった場合、クレームだけではなく賠償の責任まで発生するため、チラシなどをポスティングする際は配布スタッフへの注意喚起が必要になります。
また、雨の日に多いのが、雑な投函によってポストに隙間があき、雨によってチラシなどの広告物だけでなく他の郵便物まで濡らしてしまうという苦情です。濡れた郵便物の原状回復は難しく、投函された人の不快感につながりやすいため、チラシは雨がかからないように奥まで完全に投函し、雨や雪の日は配布そのものを控えるなどの配慮が求められます。投函にまつわる具体的な失敗事例はクレーム問題が起きるポスティングの投函事例でも紹介しています。
ポストの構造は住宅によって大きく異なり、投函口が狭いタイプや、すでに新聞や他社チラシが詰まっているタイプもあります。投函が難しいと感じたポストに無理をして詰め込むのではなく、いったん引き返す判断ができるかどうかがスタッフの経験値です。この判断を個々の感覚任せにせず、会社としてルール化しているかどうかで、クレームの発生頻度は大きく変わってきます。
・『ポスティング禁止』『立ち入り禁止』の確認不足
近年では「チラシお断り」「チラシの無断投函禁止」など、ポストやマンションの掲示板に注意書きが貼られているケースも増えています。『ポスティングお断り』『住民以外立ち入り禁止』などと掲示されている場所にチラシなどを配布してしまうとクレームにつながります。
看板などで大きく掲示してあれば一目で判断できますが、小さく掲示されていた場合は配達員が気づかないこともあります。配布禁止の注意書きがなくとも「チラシを入れないでほしい」と苦情をいただくこともあるため、管理者が緻密に配達禁止の物件を記録し、配布スタッフへ情報共有することがクレーム防止策の一つとなります。マンションの場合は管理人に一声かけることも有効です。配布しない家をどう記録・共有していくかについては配布しない家の管理方法で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。禁止表示への具体的な対応の考え方は「ポスティング禁止」への対応もご覧ください。
特に注意したいのは、一度クレームが入った住戸への再配布です。同じ住戸に何度も同じ苦情が繰り返されると、クレームの内容が単なる注意から強い不信感に変わっていくため、一度指摘を受けた場所は必ず配布禁止リストに反映し、次回配布時に確実に除外できる仕組みが欠かせません。
・夜間配布による不審者・不法侵入の誤解
戸建てにポスティングを行う際、敷地内に入らなければポストへチラシを投函できないことがあります。しかし、スタッフが夜間に配布を行うと、不審者や不法侵入と間違われて苦情がくるケースがあります。マンションでは管理人不在時に無断でポスティングを行い、クレームになったこともあります。
このようなクレームは警察沙汰になってしまう可能性もあるため、対策として夜間の配布はできる限り避けるとともに、スタッフの行動管理が徹底したポスティング業者に依頼することが重要です。ポスティング自体の適法性や配布ルールの基本については正しいポスティングでクレームを防ごうもご参照ください。
日中であっても、住宅街に見慣れない人物がゆっくり動き回っている姿は、それだけで警戒の対象になります。制服や名札の着用、社名の入ったバッグやのぼりの携行など、誰が見ても「業務でポスティングをしている人」だと分かる見た目を整えておくこと自体が、立派なクレーム予防策になります。
・配布スタッフのミスや不正
配布スタッフのミスによって同じチラシが複数枚ポストに投函されていた場合、そのポストがある住人からすれば迷惑です。何枚も同じチラシが入っていると、ポスティング業者や依頼企業に対する印象や評判が低下し、クレームがポスティング業者などに入る原因になります。
配布スタッフの中には決められた時間に業務を終わらせようと、チラシを何枚も同じポストに入れて早く終わらせようとする人もいます。また、投函すべきチラシが大量だった場合、業務でラクをしようとチラシを廃棄してしまうこともあります。これらは配布スタッフの管理体制不足や教育不足の結果として起こることが多いです。
ポスティングの仕組み上、管理者が見えるところで配布スタッフが作業できないため、仕事の質は配布スタッフごとに大きく差が出てしまうのが実情です。そのため、業者に依頼する際には配布スタッフの徹底した管理を行っている会社を選ぶことが必要になります。配布品質がクレームに直結する背景については配布品質と企業イメージの関係でも触れています。
また、チラシそのものの内容がクレームの引き金になることもあります。過剰な値引き表現や不安を煽るような文言は、投函方法とは関係なく「不快なチラシを入れられた」という苦情につながりかねません。チラシのデザインや文言を見直したい場合はネガティブフレームの例も参考になりますし、投函方法自体を変えたいという場合はマグネット広告のようにポスト投函以外の手段を検討するのも一つの方法です。
ポスティングクレームの防止策
クレームの発生パターンが見えてきたところで、実際にどのような業者選びや体制づくりをすればリスクを減らせるのか、具体的な判断基準を見ていきます。
・配達員を正しく管理している会社に依頼する
多数存在するポスティング業者の中でも「キャラバンポスティング」を採用している業者をおすすめします。これはベテランの配布スタッフを含めた数人がチームを作って配達エリアを移動し、それぞれが地域ごとに分かれてポスティングする方法です。
ベテランスタッフがリーダーとなって他の配達員の行動を監視できるため、配布スタッフの管理が容易になります。もしトラブルになったとしてもリーダーがその場で対応し、すばやく問題解決できるので安心です。配達員の行動をGPSで管理している業者もあるので確認してみるとよいでしょう。
依頼する側としては、次のような点を業者選びの目安にすると分かりやすくなります。
- 配布スタッフの教育・研修体制が明文化されているか
- 配布エリアや配布禁止物件のリストをどのように管理・更新しているか
- GPSなどによる配布実績の可視化に対応しているか
- キャラバン形式など、現場での相互チェックが働く体制になっているか
・クレーム対策が正しく行われている会社に依頼する
過去に発生したクレームを元に、次にクレームが発生しないようあらかじめ対策を講じている会社に業務を依頼することが重要です。信頼できる会社では、破損防止の投函方法や投函禁止場所には配布しないといったクレーム対策を配達員へ徹底的に周知しています。
また業者の中にはクレーム対応そのものを請け負ってくれるサービスを用意している場合もあります。委託時に、クレームが来た場合の対応や予防策について事前に相談しておくと安心です。クレームを恐れて配布そのものを迷っている方はプロが教えるリスク管理も参考になります。
依頼前の打ち合わせでは、料金やエリアの話だけで終わらせず、「クレームが発生した場合、誰が一次対応するのか」「どのタイミングで依頼主に連絡が来るのか」まで具体的に確認しておくことをおすすめします。ここが曖昧なまま契約すると、実際にクレームが発生したときに対応が後手に回りやすくなります。料金体系と対応範囲の関係については料金・配布プランもあわせてご覧ください。
クレームが発生した後の対応が肝心
予防策を講じてもクレームを完全にゼロにすることは難しく、実際に苦情が寄せられた場合はその後の対応が企業イメージを左右します。ポスティングの苦情には次の3点を意識して対応することが重要です。
- ①即座に対応すること
- ②誠心誠意謝罪すること
- ③再発防止策を伝えること
チラシ配布を業者に委託している場合は、ポスティング業者がクレーム対応も請け負ってくれることが多いため、対応の流れや連絡体制を事前に確認しておきましょう。クレーム電話が入った際に店舗側がまず取るべき初動については正しい初動対応で、具体的な対処の進め方についてはクレームを受けたときの対処法で、それぞれ詳しく解説しています。
特に重要なのが、クレームを受けた後にその情報をどう次に活かすかという点です。謝罪して終わりにするのではなく、苦情のあった住戸を配布禁止リストに反映し、原因となった投函方法や配布時間帯をスタッフ全体で共有し直すことで、同じクレームの再発を防げます。一件のクレームを個別対応で終わらせず、仕組みの見直しにつなげられるかどうかが、業者としての信頼性を測る一つの指標になります。
まとめ
今回はポスティングに関するクレームの事例と、その防止策・発生後の対応についてご紹介しました。ポスティングは消費者に直接アプローチできる一方、他の広告手法よりも苦情が発生しやすいというデメリットがあります。しかし、ポスティングにおいてクレームのリスクを完全に排除することは難しいですが、防止策をいくつも講じることは可能です。
投函方法への注意、配布禁止場所の共有、スタッフ管理の徹底、そしてクレーム発生時の迅速な対応まで、それぞれをきちんと備えている業者を選ぶことが、安心してポスティングを続けるための近道です。株式会社ポスティングサービスには、20年以上ポスティング業界に携わってきた実績とノウハウがあります。クレームの予防から発生時の対応まで一貫してサポートいたしますので、ポスティングをご検討の際はぜひポスティングのご相談・お見積りまでご連絡ください。
