整骨院・整体院の地域マーケティングでは、地域の中で安定した集客を実現するため、周辺に暮らす患者とどうつながりを作るかが重要になります。
その手段として、今なお効果を発揮しているのが、チラシを自宅のポストに直接届けるポスティングです。
特に、インターネットやスマートフォンに不慣れな高齢の方を主な対象とする施術所にとって、紙のチラシは思いがけず目に留まる機会となります。
そこでこの記事では、整骨院・整体院が地域で実践できるポスティングの基本から、配布エリアの設計方法、チラシ作成時の注意点までを丁寧に解説しました。
整骨院・整体院における地域マーケティングのポイント

整骨院・整体院では、地域に住む方々が日常生活の中で抱えている具体的な悩みに目を向けることでポスティングの効果が高まります。
例えば腰痛や肩こりといった慢性的な不調は、年齢や職業に関係なく多くの方が経験する身近な問題です。
一方、スポーツによるケガや出産後の骨盤の歪みといったライフステージに応じた症状に注目することで、他の整骨院・整体院より的を絞ったアプローチが可能になります。
このような症状別のニーズをしっかりと把握し、さらに地域の特性や季節ごとの傾向を考慮することで、チラシの反響率を高める工夫が大切です。
症状別でターゲティングを行う
整骨院・整体院がポスティングを行う際には、対象となる症状ごとに適切な言葉や写真を使い分け、自分のことだと感じられる表現にすることがポイントになります。
例えば腰痛では、「朝起きたときの腰の痛み」や「長時間座っているとつらくなる」といった、生活シーンに沿った表現が効果的です。
肩こりの場合「スマートフォンの使いすぎによる首の疲れ」や「目の疲れからくる肩のこり」など、現代的な原因を絡めた説明が共感を生みやすいでしょう。
こうした症状別の施術を受けるメリットを明確に示すことで、読んだターゲットの共感を引き出し、来院を促すきっかけとして機能します。
年齢層・生活圏ごとに配布戦略を分ける
整骨院・整体院がポスティングで成果をあげるには、症状だけでなく、地域に住む方々の年齢層や家庭環境に配慮した配布戦略が求められます。
具体的に、子育て中のファミリー層が多い地域では、平日の昼間、主婦層に対する骨盤矯正や肩こり解消のチラシ配布を行うと手に取られる可能性が高いです。
また、高齢者が多く住むエリアでは、腰の痛み、歩行時の不安といった悩みに応えるチラシを作成すると効果があります。
エリアごとの生活リズムや特徴を見極め、配布のタイミングや曜日を柔軟に調整することが重要です。
競合整骨院の立地を確認する
地域マーケティングではGoogleマップや住宅地図を活用し、同じような整骨院・整体院があるかどうか、競合他社の立地状況の把握を忘れてはなりません。
もし近所に似たような施術所が密集している場合、配布を避けて他のエリアにポスティングする判断をすることがあります。
あえて競合が多いエリアで勝負をかける場合は、差別化するポイントを明確にし、独自の施術を提示できるよう準備しておくことが肝心です。
整骨院・整体院として、自院の強みが活かせるエリアを見極めることが、地域マーケティングを成功させる第一歩になります。

商圏3 km内で成果を出すターゲット別配布戦術

整骨院・整体院が地域で安定した集客を目指すうえで、多くの人が徒歩や自転車で通いやすい、自院から半径3km圏内をどう攻めるかが重要になります。
そこで、地域マーケティングの一環として、地図を使って半径3km圏をマーキングし、人口統計といったデータを重ねることで、ターゲットになる患者がどこに住んでいるかを見える化することが大切です。
なお、名古屋市内のように住宅地と商業施設が混在するエリアでは徒歩圏と自転車圏を分けて戦略を立てることもあるため、周辺地域の特性をよく確認しながら戦略を立てましょう。
配布対象を広げるより、反応が取れるエリアに集中して配布設計を行うことで、ポスティングの費用に見合った効果を出すことができます。
高齢者向けの配布設計
整骨院・整体院がポスティングを行うときに大切なのは、自院の周辺に「どんな人が住んでいるか」「メインになる患者さんは誰か」を考えることです。
例えば、主に高齢者に多く来院してほしいと考える場合、団地や昔ながらの住宅街に広く配布するのではなく、実際に国が発表している国勢調査のデータや、住宅地図を参考にすると対象となるエリアを見つけやすくなります。
加えて、高齢者向けに文字がはっきり読める大きめのフォントを使ったり、「歩くのがつらい方へ」「階段の上り下りで痛みを感じる方へ」といった具体的なお悩みを伝えると、来院につながりやすいです。
ファミリー層に向けた配布設計
一方、新しく開発された新興住宅地では、小さなお子さんを育てている家庭が多く住んでいます。
ママ向けの出産後の骨盤ケアや姿勢の改善、パパ向けの腰痛改善、子ども向けのスポーツ整体などのテーマに関心が高いです。
ファミリー層に向けて、チラシデザインは明るく清潔感のある色使いやレイアウトにすると効果が高まります。
どの地域に、どんな人が住んでいるかを見極め、それに合った内容のチラシを届けることが、成功につながる大きなポイントなのです。
患者が行きたくなる整骨院チラシデザイン

チラシを使って患者の来院を促すには、内容だけでなく「この院なら信頼できそう」と思わせるデザインの工夫が必要です。
ここでは、整骨院・整体院におすすめのチラシデザインを解説します。
デザイン要素 | 推奨される表現・設計 | 注意点 |
---|---|---|
Before/After写真 | 姿勢や体型の変化が自然に伝わる写真を使用する | 過剰な加工や演出は避ける。顔出し時は同意書が必要 |
体験談の掲載 | 実際の声を短くまとめ、来院前後の違いを明示する | 本人の了承・確認を取り、事実に基づいた内容にする |
割引クーポン | 初回限定、特典明記(例:初回1,980円) | 常時提供の印象にならないよう期限・対象者を明示 |
QRコード導線 | LINE予約やWebページへの直リンク付きQRコードを掲載 | 小さすぎるサイズは避け、目につきやすい場所に配置 |
言葉の選び方 | 「お悩みに合わせて施術します」「まずはご相談ください」 | 「必ず治る」「地域No.1」などの誇大表現は禁止対象 |
配色・文字設計 | 清潔感ある白・緑・水色など。フォントは明朝やゴシック系 | 高齢者にも読みやすい文字サイズ・行間を意識する |
Before/After写真と体験談を掲載する
整骨院・整体院のチラシにおいては、Before/Afterの写真や患者の体験談を活用することで、施術効果をわかりやすく伝えることができます。
ただし、チラシにおける「必ず治る」「すぐに改善」などの表現は誇大広告に該当する恐れがあり、避けなければなりません。
写真についても、顔の写り方や服装、背景に配慮し、自然な姿勢で撮影することが大切です。
また、施術の体験談を掲載する場合は、事前に患者本人の文面確認と書面による許可取得が必要なことに注意しましょう。
整骨院・整体院の信頼性を損なわないよう、リアルさと誠実さを意識した表現が大切になります。
割引クーポンやQRコードできっかけづくりをする
新規患者の獲得を目指す際、整骨院・整体院のチラシには「この機会に試してみよう」と思わせるきっかけをつくることが欠かせません。
初回限定割引や先着10名の無料姿勢チェック付きといった特典をつけることで、心理的なハードルを下げることができます。
また、チラシにQRコードを配置し、スマホでLINE予約やWeb予約ページに簡単にアクセスできるようにしておくと、患者が興味を失う前に予約を促せるのでおすすめです。
整骨院・整体院のポスティングにおいて、オフラインのチラシ配布から来院までの流れを意識して設計することで、反響率を高める工夫を忘れないようにしましょう。
誇張表現をなくし、ルールを守った表現を使う
整骨院・整体院の広告において、施術者の氏名及び住所、施術所の名称、電話番号といった基本情報は、最低限記載しなければならない情報が明確に定められています。
また、地域No.1、絶対に治る、他院より効果が高いという文言は、たとえ悪意がない場合でも虚偽や誇大と見なされる可能性があり、根拠がない限り控えるべきです。
チラシは不特定多数の目に触れる媒体なので、記載内容に不備があると行政指導の対象になる可能性があります。
ポスティングチラシを作成する場合は言葉の選び方を慎重に見直し、曖昧さや誤解の余地がないかを複数人でチェックしましょう。
最新の広告ガイドラインを正しく理解し、それに準拠した表現を使うためには、厚生労働省の令和7年版 あはき・柔整広告ガイドラインをご確認ください。
整骨院・整体院のポスティング活用は「誰に・どこで・何を」が鍵

整骨院・整体院が地域マーケティングで成果を出すには、「誰に・どこで・何を伝えるか」という3つの要素が明確になっているかどうかが分かれ道になります。
ターゲットになる症状や年齢層、ライフスタイルを具体的にイメージし、どう表現すれば患者の心に届くのかを考え抜くことが重要です。
整骨院・整体院についてポスティングを検討されている方は、具体的な配布設計やチラシ制作、配布実施までを一括してご相談いただける弊社ポスティングサービスまでお問い合わせください。