どんな紙を選べば、チラシの効果は変わるのでしょうか。印刷費をかけたのに反応が伸びないという悩みを抱えている方は少なくありません。
実は紙質と印刷方法を変えるだけで、反応が大きく変わる場合が多いと言えます。同じデザインでも、紙の厚さや質感によって受け取る印象は全く異なるでしょう。高級感を出したいのに薄い紙を選んでしまったり、文字を読ませたいのに光沢紙を使ってしまったり、選び方のズレが効果を下げているケースがあります。
この記事では、まず紙と印刷の基礎を整理しながら、目的に合った選び方の流れを解説していきます。コスパと効果を両立する方法を、一緒に見ていきましょう。
印刷と紙質で何が変わるのかを整理してみる

まず、印刷と紙質で何が変わるのか整理していきます。紙と印刷はコストだけでなく、伝わり方に大きく影響する要素です。
分厚い紙と薄い紙、光沢紙とマット紙では、受け取る印象が全く異なります。色の出方や写真の見え方に違いがあり、業種によって向き不向きがあるでしょう。
下の表で紙質と印刷方法による効果の違いを比較しているので、確認してみてください。
| 項目 | 薄い紙 | 厚い紙 | 光沢紙 | マット紙 |
|---|---|---|---|---|
| 特長 | コスパ良い | 高級感・保存率↑ | 写真が鮮明 | 落ち着いた印象 |
| 向いている業種 | 大量配布向き | 美容室・クリニック等 | 飲食・写真メインの業種 | 学習塾など説明重視の業種 |
薄い紙が向いているケース、向かないケース
続いて、薄い紙がどんな場面に向いているか見ていきます。多く配る際にコスパが良く、大量配布を前提とした販促に適しているでしょう。
郵便受けに入れやすく、他のチラシと一緒に入っていても邪魔になりません。ただし内容によっては印象が弱まりやすく、高級感や信頼性を伝えたい業種には向かない場合があります。
飲食店の日替わりメニューやスーパーのセール情報といった、短期的な告知には薄い紙だと十分効果が出るでしょう。一方で美容院やクリニックのように、信頼感を重視する業種では薄い紙が逆効果になる可能性があります。
厚い紙が印象づくのはどんな場面?
厚い紙は高級感や信頼性が出るため、美容院や整体、教育関連といった業種に向いています。手に取ったときの重みが安心感を生み、捨てられずに保管してもらえる確率が高まるでしょう。
厚い紙は保存率が上がり、後から見返される可能性が高くなります。ただし費用との兼ね合いがあり、大量配布には向きません。
高額サービスや継続利用を前提とした業種では、厚い紙への投資が十分回収できるでしょう。薄い紙より単価は上がりますが、反応率が高まれば結果的に費用対効果は良くなります。

目的別で選ぶ、紙質と印刷方法の基準

それでは、目的別に紙質と印刷方法を選ぶ基準を見ていきましょう。反応を上げるには、どう見せたいかと誰に届けたいかから逆算して選ぶ必要があります。
写真で魅力を伝えたいのか、文字で説明を読ませたいのかによって、適した紙質が変わるでしょう。
また、ターゲット層の年齢や属性によって好まれる質感は異なります。目的が明確になれば、自然と選ぶべき紙質が見えてくるはずです。
写真が魅力の業種なら光沢紙が強い
飲食店やスイーツ店、コスメ関連といった業種では、写真の美しさが集客を左右します。光沢紙は写真が鮮明に映り、料理やスイーツの魅力を最大限に伝えられるでしょう。光の反射によってツヤ感が出て、食欲をそそる仕上がりになります。
濃い色の再現性が高く、赤や茶色といった料理の色が美しく表現されるはずです。ただし文字が多いチラシには向かず、写真がメインのデザインで効果を発揮します。
光沢紙は視覚的なインパクトが強いため、第一印象で引きつけたい業種に最適でしょう。
文字を読ませたいならマット紙の方が伝わる
学習塾や習い事、求人といった説明中心の業種では、文字の読みやすさが最優先になります。マット紙は光の反射が少なく、視認性が高いので文字を読ませるのに適しているでしょう。
落ち着いた印象を与え、信頼感や誠実さを伝えやすい特徴があります。長い文章を掲載する場合や、細かい説明を読んでもらいたい場合はマット紙を選んでください。
光沢紙より地味に見えるかもしれませんが、内容をしっかり伝える点では圧倒的に優れています。
印刷方法も効果に影響する
紙質だけでなく、印刷方法によって仕上がりが大きく変わります。印刷には主に オンデマンド印刷 と オフセット印刷 の2種類があります。聞き慣れない言葉かもしれませんが、難しく考える必要はありません。
オンデマンド印刷 は、必要な枚数だけ気軽に印刷できる方法です。10枚〜1000枚程度の少ない枚数で対応しやすく、作りたいタイミングで作れる手軽さがメリットです。例えば、まずは小さく試したいときや、イベント用の少量印刷に向いているでしょう。
一方で オフセット印刷 は、大量に印刷するときに向いています。機械を使ってまとめて印刷するので、5000枚以上のような大きなロットでは、1枚あたりの価格が安くなる特徴があります。色の再現性が高いことから、写真が多いチラシで活躍します。
コスパと効果を両立する選び方の流れ

ここまで見てきた内容を踏まえて、コスパと効果を両立する選び方の流れを整理します。判断基準は目的と紙質、印刷方法の組み合わせです。配布枚数や範囲とのバランスを考えながら、最適な仕様を決めていきましょう。
特に競合が多い都市部では、紙質の選択ひとつで差が開くケースがあります。名古屋のように競合が多い地域では、適正な設計がより重要になります。
同じ内容であれ紙質の違いで反応率が変わるため、慎重に選んでください。最初は小さく試して、反応を見ながら調整していく方法が失敗を減らせます。
小さな変更で印象は大きく変わる
紙質を変えただけで反応が上がった事例は数多くあります。写真の映り方が変わり、料理がより美味しそうに見えるようになったケースがあるでしょう。触り心地が変わると受け取る印象が変わり、信頼感が高まります。保存率の差が大きく、厚い紙に変えたら冷蔵庫に貼ってもらえるようになった事例がありました。
「どの紙を選べばいいのか、さらに具体的に知りたい」と感じたときは、弊社の紙の種類や厚さごとの特徴を整理している解説ページを参考にするとイメージしやすくなります。また、 Canvaが公開している「紙タイプの選び方」は、用途に合わせた紙の選び方が分かりやすくまとまっているので、紙質を見直す際のヒントになるでしょう。
小さな変更に見えて、消費者の行動に与える影響は想像以上に大きいと言えます。紙質の見直しは、デザインを大きく変えるより手軽に試せる改善方法としておすすめです。
今日から見直せる、紙と印刷の選び方

チラシの紙質と印刷方法は、今日から見直せる要素です。まず決めるべきは、誰にどんな印象を伝えたいかという点になります。写真で魅力を伝えるなら光沢紙、文字で説明するならマット紙、高級感を出すなら厚い紙を選んでください。
小さく試して反応を見ながら改善していけば、費用を抑えながら効果を高められるでしょう。紙質や印刷方法の選び方で迷ったときは、専門家に相談するのも一つの方法です。
株式会社ポスティングサービスでは、全国対応でチラシの制作から配布まで一貫してサポートしています。業種や目的に合わせた最適な紙質と印刷方法を、ご提案可能です。紙質選びでお悩みの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

