「情報を増やしたのに、問い合わせやアクセスの反応が下がった」という経験をしたことはないでしょうか。サービス内容を詳しく伝えようとして文字を増やしたり、写真を追加し、特典を並べた結果、かえって問い合わせが減ってしまうケースが見られます。
チラシを見る人は、読むかどうかをわずかな時間で判断します。情報が多すぎると読む負担が大きくなり、後回しにされやすくなるでしょう。一方で、必要な情報だけを整理して載せておけば、短時間で判断しやすいです。
この記事では、読み手にとって無理のない情報のまとめ方を整理します。届ける相手や扱う商品に合わせて、情報量を調整する際の考え方として参考にしてください。
チラシを3秒見て捨てられる理由

人は読む前に読むかどうかを判断しています。チラシを手に取ってから3秒以内に、自分に関係ありそうか、読む価値がありそうかを無意識に判断しているのです。この3秒で興味を引けなければ、どれだけ良い内容を書いたところで、読まれずに捨てられてしまうでしょう。
情報が多いほど読む負担が増え、判断を先延ばしにされます。文字がびっしり詰まったチラシを見ると、読むのに時間がかかりそうだと感じて後回しにされるからです。後回しにされたチラシは、そのまま忘れられる場合がほとんどでしょう。
以下の表は、情報量と読み手の反応の関係を整理したものです。
| 情報量 | 判断スピード | 読む意欲 | 行動率 |
|---|---|---|---|
| 少ない | 早い(3秒以内) | 高い(負担が少ない) | 高い(すぐ判断できる) |
| 適量 | 普通(10秒程度) | 普通(読む価値を感じる) | 普通(検討する) |
| 多すぎる | 遅い(後回し) | 低い(読む気が失せる) | 低い(忘れられる) |
この表から分かるように、情報を詰め込むほど行動率が下がっていきます。

エリア別に見る必要な情報量の違い

チラシを見る時間や状況は、住んでいるエリアによって大きく変わります。例えば、駅近マンションに住む単身者と、戸建てが並ぶ住宅地のファミリー世帯では、チラシに向き合える時間と読み方は同じではありません。
同じサービスであれ、伝え方を変えなければ反応は出にくくなります。「忙しい会社員には要点だけを伝え、時間に余裕のある主婦層には情報を整理してしっかり届ける」といった工夫が、チラシの受け取られ方を左右します。
ここからは、エリアごとの特徴を踏まえながら、どの程度の情報量が合っているのかを具体的に見ていきましょう。
単身者が多いエリアでは情報を削る
駅近マンションに住む会社員は、仕事で疲れて帰ってきて、ポストからチラシを取り出すことが多いです。その場でパッと見て判断するため、情報が多いと読む気が失せてしまいます。必要な情報は、価格・場所・営業時間の3つだけで十分でしょう。
不要な情報は、店主のこだわりやメニューの詳しい説明、店の歴史といった内容です。興味を持った後でホームページを見れば分かる情報は、チラシに載せる必要がありません。大都市圏の駅前エリア、例えば名古屋の名駅周辺では、こうしたシンプルなチラシの方が反応が出やすい傾向です。
具体例として、居酒屋のチラシなら生ビール290円・駅前3分・23時まで営業だけで反応が出ます。この3つの情報があれば、仕事帰りに寄れる店かどうかが判断できるのです。情報を削る勇気が、反応を高めるカギになります。
ファミリー層が多いエリアでは情報を整える
戸建て住宅地では、主婦層が日中にチラシを確認する場面が多く見られます。時間に余裕がある分、内容を整理していれば、ある程度の情報量があっても問題になりにくいでしょう。
必要な情報は、子連れOKか、駐車場があるか、料金の目安はいくらか、利用の流れはどうなっているかといった内容です。安心して利用できるかどうかを判断するために、具体的な情報を求めています。ただし、情報量が多い場合は見出しと段落でしっかり整理する必要があるでしょう。
具体例として、美容院のチラシならキッズスペースあり・駐車場3台・施術時間60分・予約制といった情報を項目分けして提示します。見出しを付けて整理すれば、必要な部分だけを拾い読みできるのです。情報を整える姿勢が、ファミリー層には求められます。
シニア層が多いエリアでは丁寧な説明が求められる
シニア層が多いエリアでは、チラシに向き合う時間帯や読み方が他の世代と異なります。戸建てに住むシニア世帯では、新聞と一緒に朝の時間帯にチラシを確認するケースが多く、内容を落ち着いて読み進める傾向です。つまり、情報量を絞りすぎるより、分かりやすく丁寧に伝える構成が合いやすくなります。
特に重視されるのは、安心して利用できるかどうかを判断するための情報です。創業年数や施工実績、相談が無料かどうか、見積もりまでの流れが明確に示されていれば、不安を感じにくくなります。一方で、専門用語やカタカナ表記が多すぎると、内容が伝わりにくくなる場合があるでしょう。
シニア層向けの情報設計については、シニアマーケティングラボが紹介している事例が参考になります。シニア世代の行動や情報の受け取り方を踏まえた解説がまとめられており、チラシ制作や情報整理の考え方を整理する際に役立ててください。
情報を減らすと反応が落ちる業種がある

高額商品や専門サービスは、判断材料が必要になります。住宅やリフォーム、学習塾、保険といった業種では、情報量が多い方が信頼されやすいです。価格が高いほど、慎重に検討したいという気持ちが働き、判断材料を多く求める傾向があります。
ただし、整理されていないと読まれません。情報が多く、どこに何が書いてあるのか分からないチラシは読む気が失せてしまうでしょう。見出しを付けて内容ごとに分ければ、必要な部分だけを読んでもらえます。
具体例として、学習塾のチラシなら講師紹介・合格実績・授業の流れ・料金表・体験授業の案内をセクションごとに分けます。それぞれに見出しを付けて整理すれば、読み手が知りたい情報にたどり着きやすいです。高額商品ほど、情報の整理が求められます。
まとめ

情報量は、多ければ良いわけでも、少なければ良いわけでもありません。大切なのは、どんな相手に、どんなサービスを案内するのかを見極める点です。
単身者向けであれば判断しやすい要点を、ファミリー層には安心材料を整理して示し、シニア層には流れが分かる丁寧な説明を用意しましょう。この違いを意識するだけで、チラシの受け取られ方は変わってくるでしょう。
株式会社ポスティングサービスでは、チラシ制作を担当するデザイナーが在籍しており、情報量や見せ方の整理からご相談いただけます。どこまで載せるべきか、何を削るべきかといった設計段階から、デザイン・印刷・ポスティングまでを一貫して対応できる点も特徴です。情報を増やすか減らすかで迷ったときに、制作と配布の両面から検討できる体制としてご活用ください。

