チラシの反応率を上げたいなら、カスタマージャーニーの視点が欠かせません。
「チラシを配っているのに、お客様からの問い合わせや反応がない」そんな経験はありませんか。実は多くの企業で見られるこの問題、カスタマージャーニーを意識していない点が大きな要因となっているケースがあります。
また、商品を知ってから購入へ至るまでの流れや、相手の心理を理解せずに一方的な情報発信をしても、気持ちには届きにくくなります。お客様の心理段階に合わせた構成こそが「買いたい」と思ってもらうためのポイントです。
今回は、カスタマージャーニーを活用して効果的なチラシを作る方法についてご紹介します。
カスタマージャーニーとは何か

カスタマージャーニーとは、お客様が商品やサービスを知ってから「これを選ぼう」と決めるまでの心の流れを旅にたとえた考え方です。
この流れというと、最初は、ふと商品を見かけて存在を知るところから始まります。そこから「ちょっと気になるな」と感じて、他の商品と比べたり詳しく調べたりする段階へ進み、そして最終的に「やっぱり欲しい」と思い、購入や申し込みに踏み切るというイメージです。
そこで、こうした気持ちや行動の変化を図にして整理すると、どの場面でどんな言葉や情報が響きやすいか分かりやすくなります。段階ごとに伝え方を変えることが、心に届くチラシづくりのコツと言えるでしょう。
チラシに旅(ジャーニー)を当てはめて考えるメリット
カスタマージャーニーを意識してチラシを作ると、「今この人は何を知りたいのか?」という視点でメッセージを考えやすくなるでしょう。
さらに、商品をまだ知らない方には「こんな商品がありますよ」とまずは存在を知らせる紹介文が役立ちます。反対に「ちょっと気になる」と思っている方には、具体的な特徴や価格などの詳しい情報が必要です。
こうした段階ごとのニーズをしっかり押さえると、より心に刺さるチラシが作れます。また、スタッフ同士で「今回はどの段階の人に向けた内容か?」を共有しやすくなるため、抜けやモレのない設計につながる点が大きなメリットです。

カスタマージャーニーに応じたチラシ構成の例

チラシを作る際は、お客様が「知る」「気になる」「行動する」という3つの段階を踏む流れを意識しましょう。これがカスタマージャーニーの考え方です。
また、どの段階にいる人へ向けて発信するのかが明確になると、盛り込むべき内容やデザインも自然と決まります。各ステップに合わせて適切な言葉や情報、誘導方法を盛り込めば、読み手の心に届くチラシへと近づけられるでしょう。
次のチェック表を参考に、ターゲットに応じた構成づくりを進めてみてください。
各段階に合わせたチラシ構成チェック表
段階 | お客様の気持ち・行動 | 効果的な内容・例文 | デザインのポイント |
---|---|---|---|
認知 | ・初めて商品を知る ・なんとなく興味がわく | ・「新発売」「今話題」など目を引くコピー ・ブランドやロゴの強調 ・パッと見て分かる大きな商品写真 | ・明るい配色やアイキャッチを上部に配置 ・余白を活かしてスッキリ見せる |
検討 | ・違いを比べたい ・詳しい情報を集めたい | ・主な特徴や他社との違いを箇条書き ・価格やプランの比較表 ・お客様の声やFAQ、専門家コメント | ・一覧表や図解で視認性アップ ・信頼感のある配色・装飾 ・枠や色分けでメリハリ |
行動 | ・申し込み・来店を迷っている ・背中を押してほしい | ・「今だけ限定」「無料相談受付中」など緊急性のある訴求 ・申込方法や手順、QRコード ・地図や連絡先 | ・QRや申込ボタンを大きく ・目立つ色や太字でアクションを誘導 ・下部に配置 |
マイクロモーメントを逃さない構成の工夫

今の消費者は「気になる!」と思ったらすぐにスマートフォンで調べたり、その場で購入したりすることが増えています。こうした一瞬の行動をマイクロモーメントと呼び、タイミングを逃さずアプローチするのが大切です。
では、チラシにこの視点を取り入れましょう。具体的には、QRコードを載せて詳しい情報ページにすぐアクセスできるようにしたり、SNSのアカウントやLINE相談の案内を載せたりすると、迷わず次のアクションにつなげやすくなります。
「スマホで注文OK」や「LINEで気軽に相談」といった手軽さを伝える言葉もおすすめです。今この瞬間の「知りたい」「使ってみたい」という気持ちに応える仕組みを盛り込むと、チラシの効果が高まるでしょう。
チラシとWebをつなぐ「複数接点」の作り方
お客様と出会うきっかけは、チラシだけとは限りません。チラシでまず商品を知ってもらい、その後はWebサイトで詳しい情報を見てもらえる流れを整えるのが大切です。
さらに、SNSアカウントの案内やLINE公式の登録を促せば、日常の中で何度か情報に触れる機会が増えていきます。「朝にチラシを目にして興味を持ち、昼休みにスマホで詳細を調べ、夜にはSNSの口コミを参考にする」といったようにいくつもの接点を作ると、お客様の印象に残りやすくなるでしょう。
チラシ、Web、SNSなど、複数の手段を上手に連携させることが反響アップのポイントです。
情報が集まる街で効く!クロスメディア導線の活用法

名古屋の都市部では、チラシとWeb・SNSを組み合わせた集客が特に効果を発揮します。都市部の住民はスマートフォンやSNSの利用が日常的で、QRコードをきっかけにその場で情報検索やLINE・SNSから気軽に相談する人が多いです。
また、店舗やサービスの選択肢が豊富なため、チラシで興味を引き、WebやSNSで詳しい情報や口コミを確認してから来店を決める流れが当たり前になっています。さらに都市部では、話題性のある情報や口コミが拡散しやすい環境が特徴です。
こうした理由から、都市部では複数のタッチポイントを連携させると、より高い集客効果やリピーター獲得が期待できます。
誰でもできる!効果的なチラシづくりの始め方

チラシ作りにカスタマージャーニーの考え方を取り入れるなら、まず「誰に届けたいのか」をできるだけ具体的に想像することから始めましょう。例えば「昼間に時間のある主婦」や「週末に買い物を楽しむ会社員」など、一人のペルソナ(理想的な顧客像)を明確に設定するのがおすすめです。ペルソナの考え方については、東京都福祉局の「ペルソナ策定事例」が参考になります。
次に、そのペルソナがどのように商品やサービスと出会い、情報を集め、実際の購入や利用に至るのか、リアルな流れ(カスタマージャーニー)を想像してみてください。
最後は、その流れに合わせて必要な情報や写真、アクションにつなげる仕掛けをチラシの中に盛り込めば、より「自分ごと」として感じてもらえる内容に近づきます。
まとめ

カスタマージャーニーを意識せずにつくられたチラシは、なかなかお客様の心に響きません。「欲しい」と思ってもらうには、認知から購入までの流れや心理に合わせて、それぞれの段階で適切な内容や仕掛けを考えることが大切です。
まずは一人のペルソナを想定し、その人の動きや気持ちを丁寧に想像しながらチラシを設計すれば、自然と伝わる構成が見えてきます。カスタマージャーニーの視点を取り入れれば、チラシの反響が大きく変わってくるでしょう。
さらに詳しいノウハウや、プロによるチラシ制作・配布のサポートについては、株式会社ポスティングサービスの公式サイトで多数ご紹介しています。集客効果の高いチラシ作成や配布にご興味がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。