地域密着型ポスティングとは、広告を宣伝したいエリア内にいる顧客へダイレクトかつ効果的にアプローチをすることができる手法です。狭いエリアに絞り込んで配布することで、広告費を無駄なく使い、反響につなげやすいという特徴があります。
地域密着型ポスティングでより高い費用対効果を上げるための手段を考える際に、さまざまなビジネスシーンで活用されている「ランチェスターの法則」というビジネス戦術が活用されています。もともとは軍事理論として生まれた考え方ですが、経営戦略やマーケティングの世界でも「弱者がどう戦うか」「強者がどう戦うか」を整理する枠組みとして広く使われています。
この記事では、地域密着型ポスティングとランチェスターの法則の関係を、法則の中身から実際の配布計画への落とし込み方まで、順を追って解説します。
ランチェスターの法則とは
ランチェスターの法則とは、強い立場の者と弱い立場の者がそれぞれ取るべき戦術を示したもので、第一法則と第二法則の2つがあります。もとはイギリスの技術者ランチェスターが戦闘における兵力と武器効率の関係を数式化したもので、それがのちにビジネス戦略に応用されるようになりました。
2つの法則に共通して言えることは、同じ性能の武器を使用すると仮定した場合には、兵数によって勝敗が決まってしまうということです。つまり「同じ土俵で真正面から戦えば、数が多い方が勝つ」という単純な原理が土台にあります。
ランチェスターの法則は、職業や業種・企業規模などに関係なく活用することができ、中小企業であったとしても有効的な活用をし効果を発揮できると言えます。重要なのは、自社が「強者」なのか「弱者」なのかを見極め、それに合った戦い方を選ぶことです。
では、2つの法則の詳細について次の通りに解説していきます。
ランチェスターの第一法則
ランチェスターの第一法則は、戦国時代のように一騎当千といった近距離戦闘を想定したものとなっており、「戦闘力=兵力×武器効率」で求められています。
一騎討ちの場合には、武器効率が同じ場合だと兵数が多い方が勝つことになりますが、兵数が少ない場合には、兵数を分散させて一点集中の状況から突破し形勢逆転が可能です。局地戦・接近戦であれば、数の差をそのまま実力差にしなくて済む余地があるということです。
また、ランチェスターの第一法則は、どちらかというと弱者側の戦術と言えるため、王道の手法だけではなく相手の裏をかくような手法も選択肢の中に入れておく必要があります。エリアを絞る、ターゲットを絞る、訴求を尖らせるといった「一点突破」の発想が第一法則の核心です。
ランチェスターの第二法則
ランチェスターの第二法則は、1人で大勢の敵を相手にし近代的な武器を用いて広範囲・遠方に攻撃を繰り出すケースを想定したもので、「戦闘力=兵数2乗×武器効率」で求められます。
第一法則とは違い兵数が2乗になる理由は、同時に複数人の相手をできるような武器を使用するため、一度に倒す相手が一騎討ちの時よりも増えるからです。数の差が二乗になって効いてくるため、兵力に勝る側が圧倒的に有利になります。
実際のビジネスシーンの場合、第二法則は一度で広範囲かつ遠方に影響を与える手法を用いるための資本金やマンパワーを使える大企業といった強い立場側の戦術になります。テレビCMや全国規模の広告展開などはこの第二法則的な戦い方に近いといえます。
ポスティングにおけるランチェスターの法則の活かし方
地域密着型ポスティングを法則に当てはめると、兵数は配布スタッフ、武器効率に該当し、配布スタッフが1軒ずつチラシを配布することから、第一法則が有効です。ポスティングは一件一件手で配る、いわば接近戦の手法であり、資本力で押し切る第二法則の戦い方とは根本的に性質が異なります。
具体的には、ターゲット地域を細分化し、力を入れるエリアを設定することで、ターゲット層・流通状況・競合他社などを読み取っていき、顧客の潜在ニーズを読み解くことがポイントです。市全域や区全域といった広いエリアに薄く撒くのではなく、町丁目単位、場合によっては特定のマンション群や住宅街の一角まで絞り込むイメージです。
ただし、抽象的なニーズに設定したり、広範囲へ何の戦術もないポスティングは効果がなく、ただ予算と時間を浪費するだけになるので、地域の顧客の情報を分析しニーズを見つけつつ、他社との差別化ができるポイントを探すことが必要になります。「なんとなく人が多そうなエリア」に配るのではなく、業種や商材と地域特性の相性を先に確認しておくことが欠かせません。ポスティングが効果的な業種について解説した記事も参考にすると、自社の商材がそもそも地域密着型ポスティングと相性が良いかどうかの判断材料になります。
エリアを絞り込むための具体的な手順
第一法則を実践するといっても、いきなり地図とにらめっこしてもエリアは決まりません。現場感覚から言うと、次のような順序で絞り込んでいくのが現実的です。
- 商圏の外周をまず大まかに設定する(店舗からの距離、来店可能圏など)
- その中で世帯属性や住宅の種類(戸建て・集合住宅の比率)を把握する
- 競合店舗や競合のポスティング状況を確認する
- 反応が取れそうな町丁目を優先順位付けする
- 優先エリアから配布し、反響を見ながら次のエリアに広げる
最初から広いエリアに均等にばら撒くのではなく、反応が見込めるエリアに戦力を集中させることが、第一法則を活かす上での基本動作になります。これは軍事でいう「兵力の集中」に相当する考え方です。
なお、エリアを絞り込んでも、配布のタイミングが悪ければ反響は落ちます。ポスティングの適切な配布時間について解説した記事も合わせて確認しておくと、エリア選定と時間帯の両面から精度を上げられます。
強者の戦略と混同しないための注意点
地域密着型ポスティングを行う事業者の中には、無意識のうちに第二法則的な発想、つまり「とにかく広く撒けば当たるはず」という考え方に陥ってしまうケースが見られます。これは資本力で勝る大企業向けの戦い方であり、限られた予算とスタッフで戦う中小事業者がそのまま真似をすると、費用対効果が大きく落ちる原因になります。
広範囲に撒くこと自体が悪いわけではありませんが、その場合は配布枚数に応じたコスト管理と、反響率が下がることを前提にした計画が必要です。低コストで効果的なポスティングについて解説した記事でも触れていますが、闇雲に枚数を増やすよりも、エリアを絞って反応率を上げる方が結果的に安く済むケースは少なくありません。
また、配布業者選びを誤ると、せっかく絞り込んだエリア戦略も台無しになります。評判の悪いポスティング業者の特徴について解説した記事も参考に、配布実績や管理体制を確認しておくことをおすすめします。
チラシの中身と配布の質も合わせて考える
エリアを絞り込んで戦力を集中させても、チラシそのものの訴求力が弱ければ反響にはつながりません。第一法則で言う「武器効率」にあたるのがチラシのデザインや訴求内容であり、エリア戦略と同じくらい重要な要素です。
用紙の厚みや質感も、手に取ったときの印象を左右します。ポスティングに使用する用紙の厚さについても、地味に見えて反響を左右するポイントです。加えて、配布時にどのような付加価値を持たせるかで訴求力が変わることもあり、ポスティングのオプションサービスについて解説した記事も参考になります。
あわせて、そもそもポスティングという手法自体の仕組みを押さえておきたい方は、ポスティングとは(基礎知識)もご覧ください。
費用感と併配の活用
限られた予算でエリアを絞り込む場合、単独配布ではなく併配(複数の広告を同時に配布する方式)を活用することでコストを抑えられる場合があります。絞り込んだエリアに集中投下する第一法則の考え方と、コストを抑える併配の仕組みは相性が良く、中小事業者にとって現実的な選択肢になります。
併配ポスティングが安い理由について解説した記事も参考にしながら、単独配布と併配のどちらが自社の目的に合っているかを検討してみてください。実際の料金プランについてはポスティングの料金・配布プランのページも確認しておくと、見積もり段階でのイメージがつかみやすくなります。見積もりの取り方自体に不安がある場合は、ポスティング広告の見積もりについて解説した記事も参考になります。
安全性や社会的な配慮も忘れずに
エリアを絞り込んで密度高く配布する以上、配布員の安全確保やマナーの徹底も欠かせません。地域に密着する手法だからこそ、配布時のトラブルが評判に直結しやすく、業者選定の際には安全性への取り組みも確認しておくべきポイントです。
「ポスティング安全性評価制度」について解説した記事では、こうした取り組みの一例を紹介しています。また、地域向けの発信という意味では、商用のチラシだけでなく社会問題に対して啓発チラシを活用したポスティングについて解説した記事も、地域密着型ポスティングの可能性を広げる参考になります。
まとめ
ポスティングに当てはめると、第一法則に基づいてターゲットとなるエリアを深堀りしていき、顧客ニーズや市場を読み取ることでより高い費用対効果を生む可能性があります。広いエリアに薄く撒く戦い方は資本力のある強者の戦略であり、限られた予算とスタッフで戦う事業者は、エリアを絞り込んで戦力を集中させる第一法則の考え方を軸にすることが現実的です。
株式会社ポスティングサービスではランチェスターの法則を活用したポスティングを提供しています。エリアの絞り込みからチラシ内容の相談まで、まとめて対応することが可能です。
ポスティングのご依頼・ご相談はポスティングのご相談・お見積りまでお気軽にお寄せください。
