CRMは、いま多くの企業が注目している顧客情報の管理システムです。
最近では、このCRMを紙のポスティング広告と組み合わせる取り組みが進んでいます。
従来のようにチラシを配るだけではなく、誰にどの情報を届けるかをCRMのデータから導き出すことで、より多くの集客を見込めるようになっているのです。
この記事では、CRMとポスティングを連携させるメリットや顧客データ収集のコツについて丁寧にご紹介します。
CRMとは

CRMは「Customer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)」の略です。日本語では「顧客関係管理」と呼ばれています。
簡単に言うと、CRMはお客様の名前や住所、購入した商品、問い合わせの内容など、あらゆる情報を一つにまとめて管理する顧客管理システムです。
この仕組みを使えばお客様がどんな人で、何に興味を持っているかを企業側がスムーズに把握できるので、以前買った商品に合わせて、新しいおすすめ商品を紹介したり、誕生日にメッセージを送るといった対応ができるようになります。
最近では、日本でこのCRMを様々な広告手法と合わせて取り入れる企業が増えており、ポスティングとの連携もそのひとつです。
なぜポスティングとCRMを組み合わせるのか
ポスティングとCRMは、それぞれ別々に使われてきた仕組みですが、最近ではこの2つを組み合わせる、新しい形のマーケティングが広がっています。
ポスティングは、チラシなどの紙媒体を特定の地域に直接届ける方法で、地元のお客様に向けた情報発信に強いことが特長です。
一方で、CRMはお客様一人ひとりの情報をまとめて管理し、それを元にぴったり合った対応を考えるための仕組みになっています。
そのため、この2つを一緒に使うことで、「どこに」「誰に」「何を」届けるかを、より正確に把握でき、無駄が少なく効果の高いマーケティングが実現できるようになっているのです。

ポスティング×CRM連携のメリット

これまでのポスティングでは、たくさんの家に同じチラシを配るだけの一方通行な方法が主流でした。
しかし、CRMと連携すれば、相手に合わせて内容を変えたり、配布エリアをしっかり選んだりといった工夫がより行いやすくなります。
CRMが持つデータ分析の力と、ポスティングが持つ地域密着の強みをうまく組み合わせることで、お客様にとって価値の高い情報提供ができるようになるのです。
この章では、その中で特にポスティング×CRMの効果が高いとされている2つのメリットについて、わかりやすく解説します。
メリット | CRM活用 | ポスティング活用 | 相乗効果 |
---|---|---|---|
ターゲティング精度の向上 | 住所・年齢・購買履歴を一元管理 | 地域を絞って配布 | コスト削減、必要客へ確実に届く |
見込み客を抽出 | 無駄配布を減らす | データ反映で次回改善可能 | |
個別コミュニケーションの実現 | 名前や購入履歴に応じた文面作成 | カスタムチラシを配布 | 反応率向上、再購買促進 |
過去反応をもとに内容を最適化 | 反応データをCRMに即時登録 | 顧客満足度向上 |
顧客データをまとめて管理でき、ターゲティング精度が向上する
CRMには、お客様の住所や年齢、性別、どんな商品を買ったかといった情報がまとめて一元管理されています。
こうしたデータを活用すれば、チラシ配布だけでは難しかった、「まだ出会っていない見込み客」を見つけ出す過程が短くなるのです。
その結果、無関係な人へ配ってしまうチラシを減らせるため、コストを抑えながら、必要としている人に確実に情報を届けやすくなります。
さらに、チラシを見た人がQRコードを読み取ったり、問い合わせをしたりした反応があればCRMに記録が残せ、次に配布する内容や場所の調整に活用できることもメリットです。
単に「配るだけ」のポスティング広告から、「必要な人に的確に届ける」取り組みに進化させられることが、CRMを活用する最大の魅力といえます。
個人に合わせたコミュニケーションを実現できる
CRMに記録されているお客様の情報を使えば、チラシの内容をお客様の好みに合わせて変えることができます。
たとえば、チラシにお客様の名前を入れたり、以前に買った商品に似た新しい商品を紹介したりすれば、ターゲットが「自分のために届いた」と感じる紙面がつくれるのです。
このような工夫ができれば、再購入のきっかけをつくるだけでなく、しばらく連絡がなかったお客様がお店を思い出す手段にもなります。
紙のチラシでありながら、まるでデジタル広告のように、一人ひとりに合わせた情報発信ができるのは、CRMとポスティングを組み合わせる大きな強みのひとつです。
CRMを有効活用するための情報の集め方

CRMとポスティングを組み合わせるときに大切なのは、お客様がどのように反応したかという「行動データ」を、うまく集めることです。
これまでのポスティングでは、チラシを見た人がどう感じたのか、どれだけ興味を持ってくれたのかを知るのは難しい面がありました。
ですが最近では、チラシにQRコードや専用のURLを掲載し、紙をきっかけにお客様をWebサイトに誘導する方法で、行動を記録できるようになっています。
実際にどのような工夫をすれば行動データを集められるのか、そしてそれをCRMとどう結びつけるのかについて、ご紹介します。
チラシにQRコードを載せてデータをCRMに取り込む
チラシにQRコードや短いURLを載せることで、お客様が紙のチラシからインターネットへスムーズに移動する仕組みをつくれます。
例えば、QRコードを読み取った時間や回数、どのページを見たのかといった情報が記録されることで「どの内容に興味を持ったか」がはっきりとわかるのです。
さらに、QRコードのリンク先に入力フォームを用意しておけば、名前やメールアドレス、どんな商品に関心があるのかといった情報をスムーズに集められます。
集まった情報をそのまま自動で登録するようにしておけば、手間をかけずに顧客データベースに収集できるので、CRMと連携することでポスティングはより賢く、効果的な手法へと進化していけるのです。
反応率を高める紙面デザインのポイント
チラシからお客様の行動データを集めるには、「QRコードを見てWebページを開いてもらう」ことがひとつの大事なポイントです。
しかし、ただQRコードを載せるだけではアクセスにつながらないため、読みたくなる理由やメリットを紙面にしっかり記載しておきましょう。
例えば「QRコードから限定クーポンをダウンロード!」や「先着100名限定プレゼント」など、メリットが伝わる一言を添えるだけで、読み取り率は大きく変わります。
またチラシデザインでは、短くて覚えやすいURLを記載したり、QRコードの周辺には余白をとってスマートフォンでスムーズに読み取れるような配置にすることが大切です。
なお、QRコードの掲載ルールについては、QRコードドットコムのサイトが参考になります。
まとめ:ポスティング×CRM連携の実践に向けて

この記事では、CRMとポスティングを組み合わせて得られるメリットや、その具体的なデータ収集方法についてご紹介してきました。
ポスティングとCRMを連携させ、チラシの内容や配布エリアをお客様の情報に合わせて調整すれば、必要としている人にきちんとチラシが届くため、お客様の反応率も自然と高まりやすくなります。
とはいえ、最初から大きな成果を期待するのではなく、小さな取り組みから少しずつ始めることが大切です。
まずはCRMに登録されている顧客データを見直し、「誰に、どんな内容を届けたいのか」を明確にするところから始めてみましょう。
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