GPS(全地球測位システム)やGIS(地理情報システム)などのIT技術の向上により、効率的かつ効果的な広告手法としてポスティングが多くの企業に再注目されています。
しかし、費用対効果の高いポスティングは様々な業種の企業が参入しており、どこの業者に依頼すればよいのか分かりにくいという問題があります。
新聞販売店、広告代理店、郵便局、配送業者、専門のポスティング業者では、料金の決まり方もサービス内容もまったく異なります。この記事では、業種ごとの料金相場と、その料金の裏にある仕組みの違いを詳しく解説していきます。
業種によって料金が変わる理由
同じ「ポスティング」という言葉でも、提供している会社の本業や保有している資産によって、配布の仕組みや料金設定が大きく違います。
たとえば新聞販売店は配達員が日々のエリア情報を把握しているため、既存の配達網を活かして安く提供できます。一方、広告代理店は配布そのものよりも企画やデザインを含めたトータルサービスに価値を置いているため、料金にその分が反映されます。依頼先を選ぶときは、単純な1枚あたりの単価だけでなく、何にお金を払っているのかを理解しておくことが重要です。
以下より、主な5つの業種についてひとつずつ紹介していきます。料金相場の詳しい内訳についてはポスティング料金の相場を解説!料金はどう決まる?でも整理していますので、あわせて確認してみてください。
新聞販売店
新聞販売店は、営業や配達員によって新聞を購読していない世帯を日常的に把握しています。新聞購読者には折り込みチラシを利用し、新聞非購読者にはポスティングを行うように使い分けることで、独自のサービスを展開しているのが特徴です。
1枚あたりの相場はB5サイズで3.5円〜4.6円で、各社で最低ロット数に違いがあり、1000枚以上の会社が多いです。
配達員が地域の世帯構成や建物の様子を肌感覚で把握しているため、新築やマンション建設などの変化にも比較的早く対応できるという強みがあります。一方で、ポスティング専業ではないため、配布の進捗管理やレポートの細かさは業者ごとに差が出やすい点には注意が必要です。依頼前に、配布後の報告がどこまで詳しくもらえるかを確認しておくとよいでしょう。管理体制の見方については料金よりも大事!ポスティングの管理体制で詳しく解説しています。
広告代理店
エリアマーケティングを得意とした広告代理店は、デザインから配布方法、ポスティングに至るまで一貫して相談できる点が強みです。
企画案がまだ決まっていない会社や初めてポスティングを検討する方は、マーケティングの観点からアドバイスをもらいながら利用できるでしょう。
1枚あたりの相場はB5サイズで3.5円〜5円です。
広告代理店に依頼する場合、配布作業自体は提携しているポスティング会社に再委託されるケースが少なくありません。つまり料金には企画・ディレクション費用が上乗せされているということです。配布エリアの精度や実際の配布会社がどこなのかを把握しないまま契約すると、想定より効果が見えにくくなることもあります。配布物の種類によって適した業者や料金も変わるため、配布物ごとのポスティング料金についてご紹介!も参考にしながら、企画段階から配布の実態まで確認しておくと安心です。
郵便局
郵便局員はポストがある場所に立ち入れることが郵便法によって守られているため、配達を拒否されることがなく、確実に顧客に届けてくれるという独自の強みがあります。
郵便局が行うポスティングには以下の2つの方法があります。
〇タウンメール(配達地域指定郵便物)
最低配達枚数の制限はなく、郵便物の重さによって価格が変わり、1枚あたり25g29円から100g56円になります。
〇タウンプラス
最低ロット数は500枚からとなっており、1枚あたり27円から56円(配達枚数や形状によって価格変動あり)になります。
郵便局のポスティングは、他の業種に比べて1枚あたりの単価が高めに設定されている点が大きな特徴です。これは配達の確実性に対する対価といえます。小ロットでも確実に届けたい告知物や、信頼性を重視する配布物にはタウンメールやタウンプラスが向いていますが、大量部数を低コストで配りたい販促チラシには不向きなケースが多いでしょう。目的によって配布方法を使い分ける考え方はポスティング料金は配布方法によって違うのか?でも紹介しています。
配送業者
誰もが知っている宅配大手の配送業者もポスティングサービスを行っています。
そのサービスは、GIS分析を必ずしも必要とせず、本業の配送で培った独自のネットワークデータを元に、細かい配布の区分を指定してポスティングする方法です。
1枚あたりの相場はB5サイズで6円〜9円となっていますが、各会社ごとに最低配布枚数が異なっているため、事前に業者に見積もりを出してもらう必要があります。
配送業者は全国規模の配達網を持っているため、複数エリア・複数拠点への同時配布を依頼したい場合に強みを発揮します。一方で、1枚あたりの単価は専業のポスティング業者と比べて高めになる傾向があり、エリアマーケティングの専門性という点では見劣りすることもあります。全国展開を検討している企業は、エリアごとの費用差も含めて比較検討するとよいでしょう。地域ごとの費用感についてはポスティングの費用相場と地域別料金比較【2025年最新版】でまとめています。
ポスティング業者
大手ポスティング業者は、多くの人材を確保しているため幅広いポスティングが可能で、ダイレクトマーケティングにおいて、長年培ってきたノウハウとエリアマーケティングの掛け合わせによって、どのように顧客にリーチできるかを把握しており、質の高いポスティングが実現可能です。
また、日本ポスティング協同組合や全日本ポスティング協会に加盟している企業は人材教育に力を入れているので、悪質なポスティングを未然に防ぐことができます。
1枚あたりの相場はB5サイズで1〜5円となっていますが、配布枚数、エリア指定、配布期間などで料金が異なります。
専業のポスティング業者は、他の業種と違ってポスティングそのものが本業であるため、GPSやGISを活用した配布実績の管理や、配布員の教育体制に投資している会社が多いのが特徴です。料金の幅が広いのは、単純な配布だけのプランから、ターゲット分析やチラシ制作まで含めたプランまで、サービスの範囲が業者ごとに異なるためです。見積もりを比較する際は、金額だけでなく何が含まれているのかを必ず確認しましょう。業者別の料金一覧はポスティングを行ってくれる業者別の料金について解説でも紹介しています。
業種別の料金を比較するときに見るべきポイント
ここまで紹介してきたように、業種によって1枚あたりの料金には数円単位の差があります。しかし見積もりの数字だけで比較すると、実際の費用対効果を見誤ることがあります。比較するときは、次の観点をチェックしておきましょう。
最低ロット数と配布エリアの柔軟性
新聞販売店や郵便局のタウンプラスのように、最低ロット数が決まっているサービスでは、小規模な配布を検討している事業者にとって割高になる場合があります。反対に、専業のポスティング業者は比較的柔軟にロット数やエリアを調整できることが多く、店舗周辺の狭いエリアだけに絞って配りたいといったニーズに対応しやすい傾向があります。
用紙サイズと配布物の種類
今回紹介した相場はいずれもB5サイズを基準にしています。チラシのサイズが大きくなったり、重量が増えたりすると、郵便局のように重さで料金が変わる業者はもちろん、ポスティング業者でも単価が上がるケースがあります。配布物のサイズ・重量を決めてから見積もりを依頼することで、無駄なやり取りを減らせます。サイズによる料金の違いはポスティング料金は用紙サイズでどう変わる?で詳しく解説しています。
管理体制と配布報告の有無
料金の安さだけで選んでしまうと、実際にどのエリアにいつ配布されたのかが分からず、効果検証ができないという事態になりかねません。配布エリアの地図データや配布完了報告がもらえるかどうかは、業種を問わず事前に確認しておくべきポイントです。
自社配布と外注の比較
配布量が少ない場合や、人手に余裕がある場合は、自社でポスティングを行うという選択肢もあります。ただし、配布範囲の管理やクレーム対応まで含めると、外注したほうがトータルで割安になることも少なくありません。自社配布と業者依頼のどちらが合っているかは、自社で配る?業者に頼む?ポスティング外注の費用相場と失敗しない選び方で判断基準を紹介しています。
コストダウンの余地
配布枚数やエリア、配布期間の調整によって、単価を抑えられる場合があります。複数の業者から見積もりを取り、条件を揃えて比較することが、結果的に費用対効果の高いポスティングにつながります。具体的な工夫はポスティング料金をコストダウンする秘訣とは?で紹介していますので、見積もり前に目を通しておくと比較の精度が上がります。
まとめ
今回はポスティングを行っている業者ごとの解説と、その料金相場について紹介しました。
ポスティングを依頼する際は、まずGPSやGISを使った配布エリア管理を行っているか確認しましょう。
次に配布枚数や地域指定、日数指定を決めて、複数の業者から見積もりを出してもらうとよいでしょう。
悪徳業者に当たらないよう、日本ポスティング協同組合や全日本ポスティング協会に加盟しているかの確認も必要です。
業種によって料金の決まり方もサービスの中身も異なるため、目先の単価だけでなく、自社の配布目的に合っているかどうかで選ぶことが、結果的に費用対効果の高いポスティングにつながります。配布プランの詳細はポスティングの料金・配布プランでも確認できます。
ポスティング依頼を検討される際は、ポスティングのご相談・お見積りまでお気軽にご連絡ください。
