ポスティングを行う地域やエリアを決定するための手段として、弊社では地図ソフトおよびGISデータも積極的に活用させていただいています。
IT技術の進化によって可能になったビッグデータ分析によって、地図と各種統計を組み合わせた効果予測が実現し、ポスティング業界においても少しずつ地図ソフトの活用が広がっています。
ただし、株式会社ポスティング・サービスでは、地図ソフトの活用が本当に顧客のためになっているのか、ビッグデータ分析にかかるコストを含めた費用対効果に見合っているのかについて疑問に感じている部分もあります。
ポスティングに新たな風を吹き込む地図ソフトおよびGISについて解説すると共に、弊社の考え方についてご紹介させていただきます。
GISとは
GISとは、地理情報システム(Geographic Information System)の略称で、地図による位置情報をベースとして、地域やエリアに結びついた統計情報などを組み合わせ、視覚的に分かりやすく表現したり、高度な分析や判断を行うことを可能にする技術のことです。
つまり、地図と統計情報を組み合わせることによって、地域ごとの特徴を知ることができる技術を指しています。
これまでの統計情報と言えば、エクセルなどで作成された表のなかに大量の数字が並んでいるだけのもので、ポスティングを含む企業のマーケティング活動で利用するには、やや不便でした。
エリアマーケティングに分類されるポスティングでは特に、チラシを配布する地域やエリアの特徴が非常に重要な要素になるため、GISの活用がポスティング会社には必須のスキルとなっています。
GIS(地図ソフト)活用のメリット
GISデータの表示や分析のために使用される地図ソフトは既に、多くの企業によって開発されており、安価なモノから、私たちのような専門業者が使用する高価なモノまで、種類はさまざまです。
地図ソフトによるGISデータの活用には、正直なところ、メリットだけでなくデメリットも数多くあります。
まずは、ポスティング業界の将来に明るい話題として、地図ソフトによるGISデータ活用のメリットについてご紹介します。
地域を詳しく分析することができる
ポスティングを利用してPRが行われる商品やサービスはさまざまですので、顧客となるターゲットの属性も多岐にわたります。男性や女性などの性別、20代や60代などの年代、所得の程度などにより、売れる商品やサービスが異なるためです。
一般的に日本の各地域にはそれぞれの住民の特徴がありますので、GISデータを用いて地域の特徴を分析することによって顧客ターゲットを選別してアプローチが可能になります。
例えば、高級なレストランの新規開業を告知する場合には、やはり高所得者が多く住む地域に対してポスティングすることが効果的です。また、学生向けのサービスであれば、学生が多く住むエリアでのポスティングが良いでしょう。
GISデータの活用の最大のメリットは、なんと言っても地域の分析が行える点です。
配布枚数を減らすことができる
GISデータを分析して地域の特徴を調べることによる効果として、ポスティングを行う地域を絞り込むことが可能となり、配布枚数を減らすことができることもメリットのひとつです。
これまでは広範囲に対して大量のポスティングを行ってきたという企業や店舗などのお客様にとっては、GISデータの活用によって地域を選別できることによる経費削減が実現します。
目の前にいる人たちにチラシを配布するのであれば、服装や年齢、性別について判断しながらターゲットとなる人たちだけにチラシを手渡すことができますが、ポスティングでは地域やエリアで絞った配布となるため、配布枚数が多くなりがちです。
しっかりと選んだターゲットに対してポスティングを行えることも、GISデータ活用のメリットであると言えるでしょう。
結果分析を論理的に行うことができる
地図ソフトによるGISデータ分析を行い、どのような潜在顧客に対してアプローチするのかを明確にしたうえで行うポスティングでは、実施後の結果の分析を論理的に行うことができます。
旧来のポスティングでは、ポスティング会社や配布スタッフの知識や経験、あるいは勘に基づいたエリア設定が行われたいたため、結果の分析についても曖昧になりがちでした。
弊社ではポスティング実施後の結果レポートにも力を入れており、反響のあった地域やエリアなどの情報を蓄積しながら、お客様に対して次回のポスティング実施についてご提案をしています。
目的が不明確な状態で行うポスティングでは、結果について評価することもできません。
ビッグデータ活用や地図ソフトによって、ポスティングが論理的かつ戦略的なマーケティング手法になりました。
GIS(地図ソフト)活用のデメリット
地図ソフトでGISデータ分析を行っている弊社ですが、これらのツールに頼りすぎることは決して最良の選択肢ではないとも感じています。
私たちポスティング・サービスが感じているGIS(地図ソフト)活用のデメリットについてご紹介いたします。
分析のための費用がかさむ
地図と統計情報を組み合わせたGISデータは、ビッグデータと呼ばれる非常に多くの情報を盛り込んだデータベースであるため、徹底的に地域を分析するためには膨大な時間と手間を要します。
ポスティングをご依頼いただくお客様にとっては、商品やサービスに合わせた地域やエリアについて可能な限りの分析をして欲しいとの要望をいただくこともありますが、分析にかかる費用はお客様の負担となってしまいます。
私たち株式会社ポスティング・サービスでは、GISデータの活用についても多くのノウハウを持ち、詳細な分析を行うことも可能である一方で、お客様のご負担にならないようにさまざまな工夫を取り入れています。
配布による”意外な受注”が無くなる
企業や店舗の皆さんがポスティングを実施する理由のひとつは、顔も名前も知らない潜在顧客に対してアプローチをして、一人でも多くの顧客や契約を獲得することにあります。
GISデータに基づいてチラシを配布する地域やエリアを限定した場合には、もちろん商品やサービスに合致したターゲットに配布することができますが、その他のエリアを切り捨てることになります。
つまり、エリアを限定しなければ獲得できたかもしれない意外なエリアからの意外な受注が、GIS分析によって無くなってしまう可能性があります。
枚数が減っても費用が変わらない
上でご紹介した2つの理由によって、GISデータ分析ばかりを重視してしまうと「配布する地域や枚数は減る」ものの「費用がかさんでしまう」ということになります。
つまり、メリットとしてご紹介した「配布枚数を減らすことができる」という点については、実はあまり大きなメリットとならない可能性があります。
GIS分析に時間と手間をかけなければ、もっと多くの地域に、多くのチラシを配布できたという結果になるのであれば、これは本当にお客様のためになるのだろうかというのが私たちポスティング・サービスが疑問に感じている点です。
GISデータを賢く使ってポスティングをしよう
私たちポスティング・サービスは、地図ソフトによるGISデータ分析を行っています。そして、最新技術を取り入れることで、これまで見落としていた地域やエリアの発見に活用しています。
しかし、決してGISデータのみに頼るのではなく、日頃から町を動き回っている現場の配布スタッフの声を大切にしながら、経験やノウハウをフル活用して、ポスティングを行う地域をご提案いたします。
すべてを経験や勘に頼ることもダメですし、データのみを重視することも間違いです。
また、これまでの経験に基づいた判断として、GISデータ分析に必要以上の時間をかけるよりも、ご予算の都合に合わせて可能な限り多くのチラシを配布することが理想的だと考えています。
私たちがどのようにGISデータを活用しているのかについては、企業秘密としている点もありますので、ポスティングをご検討中の企業のご担当者さまは是非、お気軽にお問い合わせください。