最近はチラシだけでなく、ホームページやSNSの投稿まで簡単に拡散される時代になりました。その影響もあり、広告表現に対するチェックは以前より厳しくなっています。個人経営の店舗や中小企業だから大丈夫と考えるのは危険です。
例えば、根拠がない地域No.1表示や、効果を断定する表現は景品表示法や薬機法の対象になる場合があります。2024年には景品表示法が改正され、違反時の対応が強化されました。薬機法では課徴金制度が導入されており、対象商品の売上額に対して4.5%の納付が命じられるケースがあります。
とはいえ、必要以上に身構える必要はありません。よくあるNG表現と正しい言い換え方を知っておけば、多くのトラブルは避けられます。この記事では店舗チラシで注意したい広告表現を分かりやすく紹介しながら、安心して配布するためのポイントをお伝えします。
まず知っておきたい景品表示法と薬機法の違い

景品表示法と薬機法は名前こそ似ていますが、取り締まる内容は異なります。チラシを作るうえで最初に覚えておきたいのは、この違いでしょう。両者共に広告表現に関係しますが、対象となる商品やサービスは同じではありません。
景品表示法は、すべての商品やサービスに関係する法律です。実際より良く見せたり、極端にお得に見せたりする広告を防ぐ目的があります。例えば地域No.1や業界最安値と書くなら、その根拠を示せなければ問題になる可能性があります。
一方の薬機法は、健康や美容に関する商品で特に注意が必要です。健康食品や化粧品が、医薬品のような効果をうたう行為を制限しています。簡単に言うと、景品表示法はすべてのチラシに関係し、薬機法は体に入れるものや塗るものに関係すると覚えると理解しやすいでしょう。

チラシでよく見かけるNG表現と言い換え例

法律違反と聞くと難しく感じますが、実際に問題になる表現は意外と身近なものです。集客したい気持ちが強いほど、少し大げさな言葉を使いたくなる場面があります。まずは、よく見かける表現から確認してみましょう。
| 分類 | 注意したい表現 | 言い換え例 |
| 健康食品 | 便秘解消 | スッキリした毎日を応援 |
|---|---|---|
| 健康食品 | 血圧が下がる | 健康的な生活習慣をサポート |
| 化粧品 | シミが消える | うるおいのある肌へ導く |
| 化粧品 | 若返る | 年齢に応じたお手入れをサポート |
| 一般商材 | いつでも半額 | 通常価格から50%OFF |
| 一般商材 | 地域最安値 | お求めやすい価格で提供 |
ただし、言い換えれば必ずしも安全というわけではありません。商品の種類や掲載する内容によって判断が変わる場合があります。迷った際は、効果を断定する表現や根拠のないNo.1表記を避ける意識から始めてみてください。
地域No.1や満足度98%はなぜ注意が必要なのか
地域No.1や満足度98%といった表現は、集客チラシでよく見かけます。目を引きやすく信頼感を伝えやすいため、使いたくなる方は多いでしょう。しかし、こうした表現が禁止されているわけではありません。問題になるのは、裏付けとなる根拠がないまま掲載してしまう場合です。
例えば地域No.1と書くなら、何を基準に一位なのか説明できなければなりません。満足度98%について、誰に対して調査したのか分からなければ信頼性は低くなります。景品表示法では、実際より優れているように見せる優良誤認表示が禁止されているため、根拠のないアピールは避けた方が安全でしょう。
客観的な事実として認められるには、いくつかの条件があります。調査対象が適切であるか、質問内容が公平であるか、調査機関名や調査時期を広告内に明記しているかが代表例です。例えば身内だけへのアンケート結果で地域No.1を名乗るのは難しいと言えます。数字を使った表現ほど、裏付け資料を準備してから掲載してください。
整骨院・エステ・健康系サービスで気を付けたい表現
景品表示法や薬機法で特に注意したいのが、健康や美容に関わるサービスです。整骨院や整体院、エステサロン、パーソナルジムは、お客様の悩みに寄り添う業種だからこそ表現が強くなりやすい傾向があります。集客を意識するあまり、知らないうちに問題のある言葉を使ってしまう例は少なくありません。
例えば、腰痛が治るや骨盤矯正で痩せるといった断定的な表現には注意が必要です。医師ではない事業者が治療効果をうたうと、法律上の問題につながる可能性があります。そのため、痛みの出にくい体づくりをサポートや、美しい姿勢を目指すお手伝いといった表現へ置き換える方が無難でしょう。
もう一つ気を付けたいのがビフォーアフター写真です。施術前後で大きな変化が分かる写真は目を引きますが、個人の感想ですと小さく書いていても問題にならないとは限りません。近年は広告表現への監視が厳しくなっており、写真によって効果を強く印象付ける手法に注意が必要です。魅力を伝えるだけでなく、誤解を招かない見せ方を意識してください。
悪気はないが違反になるケースがある
広告表現で気を付けたいのは、わざと誇張した場合だけではありません。良かれと思って載せた内容が、結果として問題になる例があります。他社のチラシで見た表現だから大丈夫だろうと考えるのは危険でしょう。
例えば、お客様から腰痛が治ったや飲み始めて体調が良くなったという感想をもらう場合があります。実際の利用者の声であっても、そのままチラシへ掲載すると注意が必要です。広告に載せた時点で事業者の主張として受け取られるため、薬機法や景品表示法の対象になる可能性があります。
口コミだから自由に使えると思われがちですが、必ずしもそうではありません。特に健康や美容に関する体験談は、見る人に効果を保証しているような印象を与えやすい特徴があります。チラシを作る際は、誰が言った内容なのかではなく、受け手がどう受け取るかを意識してください。
配布前に確認したい公的機関の情報と相談先

チラシの表現に不安があるなら、配布前に公的機関の情報を確認しておくと安心です。インターネット上にはさまざまな解説記事がありますが、情報が古かったり解釈が異なったりする場合があります。判断に迷ったときは、まず公的な資料を参考にしてみましょう。
景品表示法について調べるなら、消費者庁が公開している事例集が役立ちます。特に消費者庁の「事例でわかる景品表示法」で検索すると、実際に問題となった広告事例を確認できます。また、薬機法に関する表現を確認したい場合は、厚生労働省が公表している「医薬品等適正広告基準」を読んでみてください。どのような表現が避けるべきなのか理解しやすい内容となっています。
自分だけで判断できないときは、相談窓口を活用する方法があります。景品表示法に関する疑問は各都道府県の消費生活センターへ、健康食品や化粧品など薬機法が関係する内容は自治体の保健所や薬務課へ相談できる場合があります。チラシを刷り直すより、配布前に一度確認する方がはるかに手間と費用が少なく済むでしょう。
まとめ|不安な表現は配布前に確認する習慣を付けよう

景品表示法や薬機法と聞くと難しく感じるかもしれません。しかし実際は、地域No.1や満足度表示、効果を断定する表現など、チラシでよく使われる言葉が問題になるケースが多く見られます。知らなかったでは済まされない場面があるため、配布前に一度立ち止まって確認する習慣を付けてみましょう。
特に健康や美容に関わるサービスでは、何気なく使った表現が法律上のリスクにつながる場合があります。お客様の声やビフォーアフター写真については注意が必要です。迷ったときは消費者庁や厚生労働省の資料を確認し、必要に応じて相談窓口を利用してください。
株式会社ポスティングサービスでは、名古屋をはじめ東海エリアを中心にポスティングを行っています。配布だけでなく、チラシ制作や広告表現についてのご相談をいただく機会も少なくありません。配布前のチラシに不安がある方や、初めてポスティングを行う方はお気軽にご相談ください。安心して配布を進められるようサポートいたします。

