チラシを作るとき、少しでも目立たせたいと考える店舗オーナーは多いでしょう。集客を増やしたい場面では、つい強い言葉を書きたくなるものです。ただ、表現次第では景品表示法に触れるリスクが出てきます。
例えば、地域最安値や必ず効果が出るといった言葉は注意してください。実際に証明できない内容を書くと、消費者へ誤解を与える広告と判断される場合があります。知らないまま掲載してしまい、後から慌てる事業者は少なくありません。
特に最近は、口コミ表現や限定キャンペーン表記まで見られる時代となりました。小さな店舗だから関係ないとは限りません。チラシでありがちな危険表現や、安心して使いやすい言い換えを、判断の手順まで含めてこの記事で紹介していきます。関連して、薬機法まで踏み込んだ注意点は景品表示法・薬機法で注意したい広告表現でも整理しています。
景品表示法は「誤解を与える広告」を防ぐためのルール
景品表示法は、商品やサービスを実際以上によく見せる広告を防ぐ法律です。消費者が勘違いしたまま購入しないよう、広告表現を適切にする目的があります。テレビCMだけではなく、ポスティングチラシやSNS投稿まで対象です。
「日本一」と書いたり、「誰でも絶対に成功する」といった表現は、根拠がなければ問題視される場合があります。価格表示についても、普段販売していない金額を通常価格として見せる方法は危険です。知らないまま掲載してしまい、後から修正する店舗は少なくありません。
景品表示法には、大きく分けて「優良誤認表示」と「有利誤認表示」という考え方があります。優良誤認は品質や効果を実際より良く見せる表現、有利誤認は価格や条件を実際より有利に見せる表現です。チラシに書く前に、この二つのどちらかに当てはまっていないか確認する習慣をつけると判断がしやすくなります。
景品表示法と聞くと、難しい法律を想像する人が多いでしょう。ただ、基本はシンプルです。見た人が誤解しない広告になっているか、配布前に一度立ち止まって確認してみてください。配布そのもののルールやマナーについては法律を守ったポスティングの記事でもまとめています。
チラシでやってしまいがちなNG表現と安全な言い換え一覧
チラシでは、目立たせようとして強い言葉を書いてしまうケースがあります。ただ、内容によっては景品表示法に触れる可能性があるため注意してください。まずは、よく使われやすい表現を一覧で確認してみましょう。
| NG表現 | 注意点 | 安全な言い換え例 |
| 地域No.1 | 客観的な調査根拠が必要 | ○○調査で1位獲得 |
|---|---|---|
| 絶対に改善 | 効果保証と判断されやすい | 改善をサポート |
| 必ず痩せる | 個人差を無視している | 理想の体型づくりを応援 |
| 今だけ半額 | 常時開催だと問題になりやすい | ○月○日までの期間限定 |
| 完全無料 | 条件付きの場合は危険 | 初回相談無料 |
| 日本一の品質 | 根拠が必要 | 多くのお客様に選ばれています |
特に注意したいのは、良かれと思って書いた言葉が違反につながるケースです。次に、実際に問題視されやすい表現をさらに詳しく解説していきます。どこまでなら安全なのか、一緒に確認していきましょう。
「地域No.1」「最安値」は証拠がないと危険になりやすい
チラシでは、地域No.1や最安値といった言葉をよく見かけます。目立ちやすく、インパクトが強い表現だからです。ただ、こうした最上級表現は景品表示法でかなり厳しく見られています。なんとなく人気だから、たぶん安いからという感覚だけで書くのは危険です。
地域No.1と掲載する場合は、第三者による調査データが必要です。さらに、どの地域を対象にした調査なのか、いつ調べた内容なのかまで明記しなければなりません。最安値についても同じです。周辺店舗の価格比較を継続して行っている証拠が求められるため、後から説明できない状態では掲載しない方が安全です。
実務では「調査会社の社名」「調査時期」「対象エリア」の三つが揃っていない表示は、根拠として弱いと見られがちです。自社でアンケートを取った程度の内容を大々的な一位表記に使うのは避けた方がよいでしょう。
もし根拠を用意できない場合は、表現を少し変えてみましょう。「地域密着で営業中」や、「納得価格でご提供」といった書き方なら使いやすいです。創業〇年やリピート率〇%など、自社で証明できる事実を書く方法なら安心感につながりやすくなります。年代に合わせた言葉選びについては50代男性に刺さるチラシや50代女性がうれしいチラシの記事も参考になるはずです。
「絶対に痩せる」「必ず改善」は誇大広告と判断されやすい
美容や健康系のチラシでは、絶対に痩せるや必ず改善といった言葉を使いたくなる場面があります。ただ、このような断定表現は景品表示法で問題視されやすいです。消費者庁から根拠提出を求められた際、全員に同じ効果が出た証明を行うのは現実的ではありません。
さらに注意したいのが、チラシ下へ小さく書かれた注釈です。個人の感想ですと載せていても、大きなキャッチコピーの印象を打ち消せるとは限りません。そのため、理想の身体づくりをサポートや、健康維持を目指すプログラムなど、断定を避けた表現へ変える工夫が必要です。
また、業種によっては景品表示法以外の規制に気をつけてください。健康食品なら薬機法、整体やエステなら医療関連ガイドラインなどが関わってきます。特に治るや完全改善といった表現は、かなり厳しく見られる傾向があります。治療や施術系の表現で迷った場合は、断定ではなく「期待できる」「目指せる」といった幅のある言葉に置き換えるのが無難です。業種別の広告規制については景品表示法・薬機法で注意したい広告表現で詳しく触れています。
「今だけ」「本日限り」は期間や条件を明確にしないと危険
割引キャンペーンでは、今だけや本日限りという言葉を使いたくなる店舗が多いです。限定感が出るため、反応アップにつながりやすいでしょう。ただ、実際には毎日同じ価格で販売している場合、景品表示法の有利誤認と判断される可能性があります。
特に注意したいのは、セール終了後に同じ価格で売り続けるケースです。本日限りのチラシを毎日配布したり、終了日を書かずに掲載したりする方法は危険です。消費者へ今しか買えないと誤解させる表現は、かなり厳しく見られる傾向があります。
安全にキャンペーンを行うなら、具体的な期間や数量を書く方法が基本です。〇月〇日までの期間限定や、先着〇名様限定などの表記なら分かりやすいでしょう。常設割引の場合は、初回限定キャンペーン実施中といった自然な言い換えへ変えてみてください。
加えて、配布エリアと時期がずれるとこうした表示の矛盾が起きやすくなります。配布計画と表示内容を合わせて管理することも、結果的にリスクを減らすことにつながります。配布の反響傾向は地域によっても変わるため、地域別・反響率が高いチラシの特徴も参考にしてみてください。
小さすぎる注釈や口コミ掲載はトラブルにつながりやすい
チラシでは、月額0円や初回無料といった大きな文字を目立たせるケースが多いです。ただ、そのすぐ近くに小さな文字で条件を書いている場合は注意してください。例えば、月額0円と大きく書きながら、実際は半年契約が必要だったり、別料金が発生したりする内容です。
このような小さい補足説明は、打消し表示と呼ばれています。消費者庁では、読みにくい注釈だけで誤解を防ぐ方法は問題になりやすいと案内しています。詳しい考え方は、「打消し表示に関する表示方法及び表示内容に関する留意点(実態調査報告書のまとめ)」で確認できるでしょう。
打消し表示で実務上気をつけたいのは、文字の大きさだけでなく「位置」と「色」です。メインの大きな文字から離れた場所に、背景と同化しやすい薄い色で書かれた注釈は、仮に文字として読めても消費者庁の判断では不十分とされることがあります。注釈は本文の近くに、ある程度の大きさで入れるのが安全です。
また、口コミ掲載の扱い方に気をつけてください。プレゼント特典付きで集めた感想なのに、その事実を書かず掲載するとステマ規制に触れる可能性があります。謝礼や特典付きで集めた口コミを掲載する場合は、その関係性が分かる説明を入れてください。口コミ以外にも、チラシ全体の構成でどう信頼感を伝えるかはカスタマージャーニーの考え方も参考になります。
配布前のセルフチェックで押さえておきたい視点
デザインが完成してから慌てて表現を直すのは手間がかかります。入稿前のチェックは「根拠があるか」「期間や条件が明記されているか」「注釈が読める位置にあるか」の三点に絞ると、確認がしやすくなります。
- 最上級表現やNo.1表記には、根拠となるデータや調査元を用意しているか
- 効果や成果を断定する言葉を使っていないか
- 割引やキャンペーンの期間・条件が具体的に書かれているか
- 小さな注釈が本文の近くに、読める大きさで入っているか
- 口コミに謝礼や特典が関わっている場合、その旨を記載しているか
チラシの法的なルールだけでなく配布方法に関する疑問は、ポスティングQ&Aでも幅広く取り上げています。あわせて確認しておくと、表現面と運用面の両方で安心材料になるはずです。
まとめ
チラシは、目立てば良いというわけではありません。強すぎる表現や誤解を招く書き方は、後からトラブルにつながる場合があります。安心して読める内容へ整える意識が、長く選ばれる広告づくりにつながるでしょう。
特に、価格表示や口コミ掲載は注意が必要です。少し表現を変えるだけで、景品表示法のリスクを減らしながら分かりやすいチラシへ近づけます。配布前に一度見直す習慣をつけてみてください。
株式会社ポスティングサービスでは、名古屋を拠点としてチラシデザインから配布エリア選定まで一括で対応しています。景品表示法へ配慮した表現づくりや、ターゲットを絞った配布を得意としているため、安心して配れるチラシを作りたい方はお気軽にご相談ください。ポスティングのご相談・お見積り
