ポスティングの配布エリアを何となく決めていませんか。店舗から近いエリアや、人が多そうな地域に配るだけでは、反響にムラが出やすくなります。実は同じ枚数を配っても、エリアの選び方次第で反響が3倍以上変わる場合があるのです。
勝てるエリアを見つけるには、商圏データを活用する必要があります。人口構成や世帯年収、住宅形態といったデータを使えば、勘に頼らず確実性の高いエリア設計ができるでしょう。
この記事では、商圏データの見方から、実際にエリアを絞り込む手順まで解説します。配布後のデータ収集と改善サイクルについて触れていきますので、反響を上げたい方は参考にしてください。
なぜ配布エリアで反響が変わるのか

同じ商品やサービスでも、配布するエリアによって需要の強さは大きく変わります。例えば学習塾の場合、子育て世帯が多いエリアと高齢者が中心のエリアでは、チラシへの反応がまったく違うでしょう。需要のないエリアにいくら配ったところで、反響は生まれません。
エリアごとの違いを生むのは、人口構成や世帯年収、住宅形態といった要素です。マンションが多いエリアは単身者や共働き世帯が中心になりやすく、戸建てが多いエリアは定住率が高い傾向があります。こうした違いを把握せずに配ると、当たり外れが大きくなるでしょう。
データを見ずに配布エリアを決めると、無駄なコストが増えやすいです。反対に、データを活用すれば勝てるエリアを事前に絞り込めます。では、どんなデータを見れば勝てるエリアが分かるのでしょうか。次の表で比較しました。
| 比較項目 | 勝てないエリア選び | 勝てるエリア選び |
|---|---|---|
| 選定基準 | 何となく・店舗から近い | 商圏データで需要を確認 |
| ターゲット | 不明確・全員向け | 年代・世帯構成を絞る |
| 住宅形態 | 混在エリアに広く配布 | マンション/戸建てで分ける |
| 人口密度 | 考慮しない | 人口密度の高いエリア優先 |
| 競合 | 把握していない | 競合の少ないエリアを狙う |
| 検証 | 配りっぱなし | 反響データで改善 |
| 配布方法 | 毎回同じエリア | テスト配布→拡大 |

商圏データで見るべきポイント

商圏データの重要性が分かったところで、具体的にどのデータを見ていけばいいのか確認しましょう。チェックすべきは、人口構成・世帯年収・住宅形態です。ここを押さえれば、そのエリアにどんな人が住んでいるのかが見えてきます。
大切なのは、自社のターゲットと照らし合わせながらデータを読む点です。データはターゲットを見つけるための地図だと考えると分かりやすいでしょう。
データ分析は難しそうに感じるかもしれませんが、無料で使える統計ツールや自治体の公開データで十分です。専門知識がなくても、基本的な見方を押さえれば勝てるエリアは見つかります。ここからは、それぞれのデータをどう読み解くか具体的に見ていきましょう。
人口構成と年代分布を確認する
まず確認したいのは、エリアごとの年代別人口です。ターゲット層に該当する年代の人口が多いほど、潜在的な需要は大きくなります。整体院なら40〜60代、美容院なら20〜40代といった具合に、自社サービスと年代を結びつけて考えましょう。
具体的には、国勢調査や各自治体が公開している統計データが使えます。例えば名古屋市なら区ごとの年代別人口データが公開されており、どのエリアに若年層が多いのか、高齢者が集中しているのかが判断可能です。データを見れば、配布前にターゲット層の密度が読み取れるでしょう。
高齢者向けサービスなら65歳以上の比率が高いエリア、子育て世帯向けなら0〜14歳の人口が多いエリアを優先します。年代分布を見るだけで、配布エリアの候補を大幅に絞り込めます。
世帯年収と住宅形態を読み取る
次に見たいのが世帯年収と住宅形態です。総務省統計局の家計調査(家計収支編) 調査結果を使えば、そのエリアの購買力をある程度推測できます。高単価なサービスを扱う場合は、世帯年収が高めのエリアを選ぶと反応が出やすくなるでしょう。
さらに、住宅形態は重要な判断材料です。マンション中心のエリアと戸建て中心のエリアでは、住んでいる人の属性が変わります。マンションが多いエリアは単身者や共働き世帯が中心になりやすく、戸建てが多いエリアは家族世帯や定住率の高い層が多い傾向です。
賃貸が多いエリアは若年層や単身世帯が中心になり、持ち家エリアは定住率が高く長期的な効果が見込めます。住宅形態を見れば、世帯構成やある程度の所得感が推測できるため、ターゲットに合わせてエリアを選びやすくなるでしょう。
競合の分布を把握する
データ分析と並行して確認したいのが、競合店舗の分布です。同業他社が密集しているエリアは、すでに市場が飽和している可能性があります。競合が多いと、チラシが埋もれやすく反応が取りにくくなるでしょう。
反対に、需要はあるのに競合が少ないエリアは狙い目です。Googleマップで同業他社を検索すれば、どのエリアに競合が集中しているのかが一目で分かります。未開拓エリアを見つけられれば、先行者利益を得られるケースがあるでしょう。
競合の分布を把握すれば、戦いやすいエリアと避けるべきエリアが見えてきます。飽和エリアで消耗するより、競合が少なく需要があるエリアを選ぶ方が費用対効果は高まるはずです。
勝てるエリアを絞り込む手順

データの見方が分かったところで、実際にエリアを絞り込む手順を整理します。いきなり大量配布するのではなく、段階的に確実性を高めていく方法が効果的です。データから仮説を立て、テスト配布で検証し、結果を見て拡大する流れが基本になります。
この手順を守れば、失敗のリスクを抑えながら勝てるエリアを見つけられます。配って終わりではなく、データを集めて改善するサイクルを回す意識が大切です。
ここからは、具体的な3つのステップを順に見ていきましょう。それぞれのステップで何をすべきか、どう判断するかを明確にしていきます。
ステップ1:ターゲット層が多いエリアをリストアップ
最初にやるべきは、自社のターゲット層を明確にする作業です。年代・性別・悩み・ライフステージなど、できるだけ具体的に設定します。ターゲットが曖昧だと、データを見ても判断基準がぶれてしまうでしょう。
ターゲットが決まったら、商圏データからターゲット層が多いエリアを3〜5箇所リストアップします。人口構成・世帯年収・住宅形態を総合的に見て、条件に合うエリアを選びましょう。配布可能な範囲内で、優先順位をつけていきます。
この段階では、完璧なエリアを探す必要はありません。仮説として「このエリアは反応が出そうだ」と思える場所を候補に挙げる程度で十分です。次のテスト配布で検証していきます。
ステップ2:テスト配布で反応を確認
候補エリアが決まったら、いきなり大量配布はせずに小規模なテスト配布から始めます。まずは各エリアに500〜1,000枚程度配って、反応率を測りましょう。少ない枚数でも、エリアごとの温度感は十分つかめます。
テスト配布では、反応を測定する仕組みを必ず入れてください。チラシにQRコードや公式LINEへの誘導を載せると、アクセスデータや登録者データから反応が見えやすくなります。エリア別にクーポンコードを変えれば、どのエリアから反応があったのか追跡できるでしょう。
反応率を比較して、明らかに良いエリアと悪いエリアを見極めます。仮説通りに反応が出るエリアがあれば、予想外に反応が薄いエリアがあるはずです。データを見て次のステップに進みます。
ステップ3:反応が良いエリアを拡大
テスト配布の結果、反応率が高かったエリアに集中投下します。勝てるエリアが分かったら、そこに予算を集中させる判断が大切です。反応が良いエリアなら、配布枚数を増やすほど費用対効果が高まります。
さらに、反応が良かったエリアの隣接エリアへ横展開する方法がおすすめです。似た属性の住民が住んでいる可能性が高く、同じように反応が出やすい傾向があります。少しずつエリアを広げながら、勝ちパターンを拡大していきましょう。
反対に、反応が悪かったエリアは早めに見切る必要があります。何度配っても反応が薄いエリアに固執すると、コストだけが膨らむからです。データを蓄積しながら、勝てるエリアの精度を上げていきましょう。
配布後のデータ収集と改善

エリアを絞って配布したら、次は「配った結果」を必ず確認しましょう。配布して終わってしまうと、反響が出なかった原因が分からず、再度同じ失敗を繰り返しやすくなります。反応があったエリア・なかったエリアを整理し、次の配布に活かす流れが大切です。
ポスティングは年代を指定して配布することはできません。しかし、チラシのデザインやコピーを工夫すれば、反応してほしい層に刺さりやすくすることは可能です。例えば、マンションが多い地域と戸建てが多い地域では、住んでいる人の属性が変わります。その地域に多い層(単身者・共働き・子育て世帯・高齢者など)を想定し、見せ方や訴求を調整しましょう。
配布後の反響を記録し、エリア別に比較できる状態にしておけば、配布するほど「反応が出やすいエリア」の傾向が見えてきます。結果としてムダな配布を減らし、費用対効果を高めながら、勝てる配布エリアの精度を上げていけるでしょう。
反響データの集め方
チラシには必ずQRコードや公式LINEへの誘導を入れましょう。アクセス解析ツールを使えば、どのエリアから流入があったのかを把握できます。LINE登録者の情報を確認すれば、お客様の特徴が見えやすくなるでしょう。
また、クーポンコードをエリア別に変える方法が効果的です。来店時や問い合わせ時にクーポンコードを確認すれば、どの地域から反応があったのか追跡できます。無料特典や期間限定のクーポンを付けると反応率が上がり、データが集めやすくなります。
さらに、来店時に「チラシを見て来たかどうか」を確認する習慣が重要です。スタッフが声かけを徹底すれば、データの精度が上がり、次の配布先を決める材料になります。
データから次の改善策を導く
集めたデータは「反応が良いエリアの共通点」を探すために使います。年代・世帯構成・住宅形態など、反応が高かった地域にはどんな特徴があるのかを整理しましょう。共通点が見えると、次に狙うべきエリアの予測が立てやすくなります。
あわせて、ターゲット設定が合っているかどうか確認してください。想定した層からの反応が多ければ方向性は正しく、予想外の層から反応が多ければ狙う層を調整する必要があります。
また、改善すべきなのはエリアだけではありません。反応が弱い場合は、チラシのデザインやキャッチコピーを見直しましょう。配布結果を記録し、良かった点・悪かった点を毎回整理していけば、反響が安定しやすくなります。
まとめ

ポスティングのエリア選びは、勘ではなくデータで決める時代です。商圏データを使えば、人口構成・世帯年収・住宅形態といった情報から、勝てるエリアを事前に絞り込めます。何となく配布先を決めていた方は、データ活用に切り替えるだけで反響が変わる可能性があるでしょう。
具体的な手順は、ターゲット層が多いエリアをリストアップし、テスト配布で反応を確認してから、良いエリアに集中投下する流れです。配布後は必ず反響データを集めて、次の改善に活かします。このサイクルを回せば、勝ちパターンが見えてくるはずです。
株式会社ポスティングサービスでは、名古屋を中心に商圏分析からポスティング実施まで一貫してサポートしています。エリア選定で迷っている方、反響を上げたい方は、まずは現状を整理するところからでも構いませんので、気軽にご相談ください。

