「戸建てが多いエリアに配っているのに、問い合わせがまったく来ない」という悩みを抱える事業者は少なくありません。戸建て住宅地や郊外エリアには高齢者が多く住んでいるはずなのに、思うような反応が得られないケースがあります。その原因は、配布エリアではなく、高齢者に合ったチラシの作り方ができていない点にある場合がほとんどです。
若い世代と同じ感覚でチラシを作ると、高齢者には読まれません。文字サイズや情報の伝え方、信頼感の出し方が若い世代とはまったく異なるからです。高齢者の生活リズムや価値観を理解すれば、反応は変わってきます。
この記事では、高齢者にチラシが読まれない原因と具体的な対策を整理していきます。どこを直せば反応が出るのか、一緒に確認していきましょう。
文字が小さすぎて読めない

高齢者は老眼で小さい文字が見えにくくなっています。70代になると、本文が10ptや11ptでは読むのに苦労するでしょう。若い世代なら問題なく読める文字サイズですが、高齢者には負担が大きいです。文字が小さいと感じた瞬間に、読む気が失せてしまいます。
対策として、本文は12pt以上、見出しは18pt以上を目安にしてください。さらに読みやすくするなら、本文14pt、見出し20pt以上にすると良いでしょう。行間を詰めすぎず、ゆったりとした余白を取れば視認性が上がります。
以下の表は、年代別の読みやすい文字サイズを整理したものです。
| 年代 | 推奨本文サイズ | 推奨見出しサイズ | 理由 |
|---|---|---|---|
| 30代 | 10pt以上 | 14pt以上 | 視力が良く、小さい文字でも読める |
| 50代 | 11pt以上 | 16pt以上 | 老眼が始まり、小さい文字が辛くなる |
| 70代 | 14pt以上 | 20pt以上 | 老眼が進み、大きな文字が必要 |
この表から分かるように、年代が上がるほど大きな文字が求められます。

情報が整理されていない

情報が散らばっていると、高齢者は読む順番が分からなくなります。若い世代なら視線を自由に動かして必要な情報を探せますが、高齢者は視線の動きがゆっくりです。どこから読めば良いか迷ってしまうと、そのまま読むのをやめてしまうでしょう。
専門用語やカタカナ語が多いチラシは、読まれません。横文字や業界用語は理解しにくく、分からない言葉があると不安を感じるからです。分かりやすい日本語に置き換えるなど工夫を取り入れましょう。
情報を整理して、上から下へ自然に読める構成にしてください。見出しを付けて、段落ごとに内容を分ければ読みやすくなります。
どこから読めば良いか分からない
情報があちこちに配置されていると、高齢者は混乱してしまいます。視線をあちこちに動かす必要があると、読む負担が増えるからです。左上から右下へ、上から下へという自然な流れを作れば、迷わず読み進められるでしょう。
写真やイラストをたくさん入れすぎると、かえって本文が目に入らなくなります。どこを読めばいいのか分からず、そのまま手を止めてしまう高齢者は少なくありません。伝えたい内容を上から順に並べるだけで、迷わず最後まで読んでもらいやすくなります。
チラシを作ったら、高齢者の目線で見直しをすることが大切です。どこから読み始めれば良いか一目で分かるかを確認してください。
専門用語やカタカナ語が多い
リノベーションやコンサルティング、ケアマネージャーといった横文字は、高齢者には馴染みがありません。業界では当たり前の言葉でも、一般の高齢者には伝わらない場合が多いです。分からない言葉が出てきた瞬間に、読むのをやめてしまうでしょう。
対策として、難しくない日本語に置き換えてください。リノベーションなら改装・リフォーム、コンサルティングなら相談サービスといった表現にします。どうしてもカタカナ語を使う場合は、カッコ書きで説明を添えると良いでしょう。
高齢者に伝わる言葉を選ぶ姿勢が、反応を左右します。専門用語を使わずに説明できるか、一度見直してみてください。
信頼感が伝わらない

高齢者は知らない相手に警戒心を強く持っています。誰がやっているか分からない店やサービスには、不安を感じて問い合わせをためらうのです。顔が見えない、実績が分からないといった状態では、信頼してもらえません。
創業年数や地域での実績が判断材料になります。新しい店より長く続いている店を信頼しやすいため、◯年営業や地域密着といった言葉があると安心できるでしょう。実績を明記すれば、信頼感が高まります。
信頼感を伝える工夫をしてください。顔写真や実名、創業年数を載せるだけで、問い合わせのハードルが下がります。
誰がやっているか分からない
代表者やスタッフの顔写真と名前がないと、高齢者は不安を感じます。どんな人がサービスを提供するのか分からない状態では、問い合わせをためらってしまうのです。顔が見えれば、安心して相談できるでしょう。
写真は必ず本人のものを使ってください。イラストやイメージ写真では、かえって不信感を与えてしまいます。笑顔で写っている写真があれば、親しみやすさが伝わります。
名前は、フルネームで載せましょう。代表・田中や店長・佐藤といった実名があれば、信頼感が増します。
実績や歴史が書いていない
創業20年や施工実績500件といった数字があれば、高齢者は安心します。長く続いているという点が、信頼の証になるからです。新しい店で、地域で◯件の実績がありますといった表現があれば、判断材料になるでしょう。
地域密着や地元出身といった言葉は効果的です。近くに住んでいる人がやっている店なら、何かあったときにすぐ対応してもらえると感じられます。遠くの大手チェーンより、地元の店を選びたい気持ちが働くからです。
実績を具体的な数字で示してください。◯年営業、◯件対応、地域で◯◯といった表現が、信頼感を高めます。
急かす言葉が不信感を生んでいる

今すぐ・限定・お得といった煽り文句に、高齢者は警戒します。押し売りされそうだと感じて、避けてしまうのです。若い世代なら反応する言葉であれ、高齢者には逆効果になる場合があるでしょう。
対策として、ご相談だけでも・無理な営業はしませんといった安心の言葉に変えてください。急かさず、ゆっくり検討してもらう姿勢を示せば、心理的なハードルが下がります。お気軽にお問い合わせくださいといった柔らかい表現が、高齢者には響くのです。
急かす言葉を使っていないか、チラシを見直してみましょう。安心感を与える表現に変えれば、問い合わせが増えるはずです。
連絡方法が高齢者向きではない

高齢者のスマートフォン利用率は年齢が上がるほど下がる傾向があります。総務省の調査では、70代以上ではインターネットやスマホを日常的に使わない人が一定数いることが分かっています。高齢者はスマホを持っていない、または使い慣れていない人が多く、QRコードだけでは問い合わせできません。そのため、チラシを見たのに行動に移せないケースが起こります。
さらに、営業時間が合わない点が問題です。日中に電話をかけたい高齢者が多いのに、夜しか営業していないと問い合わせしにくくなります。平日昼間の受付可能時間を明記すれば、電話をかけやすくなるでしょう。
電話番号を大きく載せ、営業時間を分かりやすく示すだけで、問い合わせのハードルは下がります。
QRコードだけでは使えない
QRコードしか載っていないチラシは、高齢者には使えません。スマホの操作に慣れていない人にとって、QRコードを読み取る行為自体がハードルになり得ます。興味を持ったのに、問い合わせ方法が分からずに諦めてしまうでしょう。
対策として、電話番号を大きく目立つ位置に載せてください。チラシの上部か右上に、14pt以上の文字サイズで記載します。フリーダイヤルがあれば、通話料がかからない点をアピールすると良いでしょう。
QRコードを載せる場合は、必ず電話番号を併記してください。両方あれば、どちらでも問い合わせできます。
営業時間が合わない
高齢者は日中に電話をかけたい人が多くいます。午前中や昼間の時間帯に問い合わせをしたいのに、受付が17時以降だと連絡できません。夜は早く寝る習慣がある人が多いため、遅い時間帯の営業時間は意味がないです。
対策として、平日10時〜16時受付可能といった日中の時間帯を明記してください。土日に対応している場合は、その旨を書いておけば週末に電話をかけてもらえます。留守番電話対応可とあれば、時間外にメッセージを残せるでしょう。
営業時間を分かりやすく載せてください。いつ電話すれば良いか明確にすれば、問い合わせが増えます。
配布タイミングが合っていない

高齢者は新聞と一緒に朝チラシを見る習慣があります。夕方や夜に配ると、翌朝まで見られない場合が多いです。配布タイミングがズレると、せっかく作ったチラシが読まれずに終わってしまうでしょう。
対策として、午前中の配布が効果的です。朝8時から10時頃に配れば、新聞を読む時間帯に一緒に見てもらえます。新聞折込を検討するのが良いでしょう。新聞と一緒に届けば、必ず目を通してもらえる可能性が高まります。
配布時間を見直してください。高齢者の生活リズムに合わせれば、チラシを見てもらえる確率が上がります。
まとめ

高齢者向けチラシは、若い世代とまったく違う作り方が必要です。文字サイズを大きくし、情報を整理し、信頼感を伝えるという3つが特に求められます。急かす言葉を使わず、安心感を与える表現に変えれば、問い合わせのハードルが下がるでしょう。
配布タイミングや連絡方法は、高齢者に合わせてください。午前中の配布、電話番号の大きな表示、日中の受付時間。これらを揃えれば、反応が出やすくなります。
株式会社ポスティングサービスでは、名古屋を拠点に、日本全国各地で高齢者向けのチラシ制作から配布タイミングの設計までサポートしています。文字サイズや情報の整理、配布時間の調整などについてご相談いただけます。まずは気軽にお声がけください。

